「サマリー」の意味とは?使い方はからサマリーの類義語との違い・正しいサマリーの作り方を解説
「サマリー(summary)」とは、「要約」「概要」を意味するビジネス用語です。
何となく使っている人が多い用語ですが、
「企画書にサマリーをつけるよう言われたけど、どうすればいいの?」
「サマリーとレジュメやアジェンダって、何が違うの?」
なんて疑問を抱いている方も多いようです。
今回は、知っているようで知らない「サマリー」について解説します。
「エーマッチ」編集長。
ウェブマーケティング会社経営者。上場企業からスタートアップまで7回の転職経験を元に転職エージェントマッチングメディア「エーマッチ」を運営。
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「サマリー」の意味
「サマリー」は「要約」「概要」という意味を持つ言葉です。
業界によっては、特定の資料を意味することもあります。
基本的な意味と、業界別の使い方を確認しておきましょう。
「サマリー」の基本的な意味
「サマリー」の語源は英語の「summary」です。
英語でも同様に「要約」「概要」といった意味を持ちます。
基本的には、物事の内容を手短に要約したものを指します。
ビジネスにおける「サマリー」の意味
「サマリー」は、ビジネスシーンでは「報告書や資料の要約」という意味で使われることが一般的です。
企画書・報告書・提案書などを作成するときに、最初のページに「サマリー」を付けると、内容をわかりやすく伝えることができます。
大きな会議の議事録や膨大なデータの集計・分析結果などをまとめるときも、「サマリー」を作ると役に立ちます。
IT業界における「サマリー」の意味
IT業界では、通常、膨大な文章やデータを集計・要約したものをサマリーと呼びます。
例えば、身近なところでは、インターネット検索にて各サイトの概要が数行で記されている部分に「サマリー」または「スニペット」という言葉を使います。
また、大量のデータを集計・分析してグラフ等にまとめたものを「サマリー」ということもあります。
さらにWebサイトのアクセス集計や分析結果も「サマリー」と呼ばれます。
金融業界における「サマリー」の意味
金融業界では、「サマリー」は海外や国内の金融市場の動向・指標などをコンパクトにまとめたレポートを指します。
一般的に「市場サマリー」とか「マーケットサマリー」と呼ばれています。
医療・介護業界における「サマリー」の意味
医療・介護業界では、患者や看護対象者についての情報をまとめた資料を「サマリー」と呼んでいます。
例えば、
- 退院サマリーは、退院・転院する患者について入院中の治療内容や診断情報をまとめた記録
- 看護サマリーは、退院・転院する患者について入院中の治療経過や必要な情報をまとめた記録
- 介護サマリーは、介護対象者の病状や要介護度などの情報をまとめた記録
です。
「サマリー」と「レジュメ」「アジェンダ」の違い
ビジネスシーンで「サマリー」という言葉を使う際には、類義語の「レジュメ」や「アジェンダ」と混同しないように注意が必要です。
それぞれの用語の例を見ながら、違いを確認しましょう。
「サマリー」の例
- 企画書の内容を簡単にまとめたもの
- 会議の議事録の要点をまとめたもの
「レジュメ」「アジェンダ」の例
【レジュメ】
- 講演の内容を短くまとめたもの
- 会議の内容を簡単にまとめたもの
【アジェンダ】
- 会議で扱う事項をまとめたもの
- プロジェクトの行動計画
「サマリー」と「レジュメ」は意味が似ていますが、「サマリー」は内容を要約した文章・データなど広範囲なものを指すのに対し、「レジュメ」は内容を短くまとめた文章を指すため、より限定的に使われます。
「アジェンダ」は会議やプロジェクトを円滑に進めるための「計画」を指します。
「サマリー」の使い方・例文
「サマリー」の意味や類義語との違いがわかりましたが、実際に会話で使う際にはどのように使えば良いのでしょうか。
例文を見ながら、正しい使い方を身につけましょう。
「サマリー」の例文
- 資料には忘れずにサマリーをつけておいて
- 新プロジェクトのサマリーを送ってください
- 会議に出席できなかったので、サマリーを見せてもらえますか
ちなみに、よく聞く「サマる」という言葉は「サマリーを作る」という意味で用いられます。
「売り上げデータのサマリーを作る」は「売り上げデータをサマる」と言うことができます。
会議での「サマリー」の作り方
わかりやすい「サマリー」を作ることができると、上司や取引先からの評価もアップします。
「サマリー」にも様々な種類がありますが、例えば会議の議事録の「サマリー」をまとめる場合には、
- 会議中にできるだけメモを取る
- メモの中から重複する内容をまとめ、主要な題材を絞っていく
- 題材ごとに文章をまとめる
- 各題材を、意味の通る順序で並べる
- 読み返し、わかりやすく論理的な流れになっているか、省くべき箇所がないか確認する
といった手順で作成すると、どの人から見ても理解しやすいサマリーを作ることができます。
「サマリー」を言い換えるなら「要約」
「サマリー」を日本語で言い換えるなら、「要約」と言うことができます。
「要約」を使った場合の例文も見てみましょう。
「要約」の使い方
- 今日の会議の要約は後でお送りします
- 明日の会議の要約を事前に読んでおくように
- 先月の売り上げデータ・分析結果の要約を添付しました
「サマリー」を英文で使うとき
英語の「summary」も日本語の「サマリー」と同様の意味を持つので、英文でも同じように使うことができます。
「サマリーデータを作成する」は「create summary data」と言います。
ビジネスで「サマリー」を使用するメリット・NGサマリー例
ビジネスシーンでサマリーを作成するのは常識となっていますが、その重要性を理解しているならより効果的なサマリーを作ることができます。
またサマリーの出来次第で「仕事ができる」と見られることも「理解力のない人」と見なされることもあるため、NGサマリーを作らないための極意も理解しておきましょう。
ビジネスで「サマリー」を使用するメリット
- 会議前に前回の会議の情報を提供できるため、すぐに主な議題に入れる
- 会議前に今回の会議の概要を理解してもらえるため、スムーズに進行できる
- 会議後の内容の復習・まとめができるため、聞き漏れや理解不足を防げる
- 膨大な会議資料・データを短時間で理解する助けになる
こんな「サマリー」はNG!やりがちな失敗と注意点
- 文章が長すぎる
- 議題から次の議題へのつなぎ方が不自然
- 結論が明快でない
良いサマリーは明快で、誰が見ても理解できるものです。
会議に出ていない人から見ても、どのような流れで会議が進んだか・何が主な議題で結論は何か…といったことが明確でないと、サマリーの役割は果たせません。
普段から言葉をわかりやすく言い換えること、無駄な言葉を省くことなどを心がけていれば、上司から一目置かれるサマリーを作成できるでしょう。
サマリーについて まとめ
「サマリー」は、「要約」「概要」といった意味を持つ言葉で、ビジネス用語ではデータや文章を手短に要約したものを指します。
会議資料のまとめとして添付したり、会議後の議事録をまとめる際に「サマリー」を作成します。
金融業界では市場動向をまとめたものを「サマリー」と言ったり、医療・介護業界では病歴や治療歴をまとめたものを指したり、と業界により意味するものが異なることもあります。
「サマリー」により会議の無駄を省いたり、議題をはっきりさせることができるため、良いサマリーを作ることはビジネスマンにとって重要な課題です。
サマリーの意味や重要性を理解し、上司や取引先から一目置かれる存在になりましょう。
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