「コンペティター」の意味と正しい使い方・使う際の注意点を解説
「コンペティター」は「競争相手」を意味するビジネス用語・カタカナ語です。
私生活では使わない言葉ですし、状況に応じて意味も変化するため、使用する際には意味をしっかり理解する必要があります。
「コンペティター」の正しい使い方・類語等をしっかり覚えておきましょう。
この記事で伝えたいこと
「エーマッチ」編集長。
ウェブマーケティング会社経営者。上場企業からスタートアップまで7回の転職経験を元に転職エージェントマッチングメディア「エーマッチ」を運営。
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「コンペティター」の意味は「競争相手」
「コンペティター」の基本的な意味は「競争相手」です。
語源やシーンごとの意味を理解し、より正しく「コンペティター」を使いましょう。
「コンペティター」の英語表記は「competitor」
「コンペティター」は英語では「competitor」と表記します。
英語でも「競争相手」「競争者」という意味があります。
「コンペティター」の語源・由来
「competitor」の由来は、ラテン語の
『 com-「ともに」pete「進む」-or「人、もの」』引用:Gogengo
であると言われています。
同じもの・目標を一緒に求める存在=競争相手…ということですね。
「コンペティター」がビジネスで使われる場合の意味
「コンペティター」がビジネスシーンで使われる場合は、
- 競合他社
- 競合企業
- ライバル社
- 同業他社
といった意味で使われます。
「コンペティター」がスポーツで使われる場合の意味
「コンペティター」がスポーツやゲームで使われる場合には、
・競争相手
・参加者
・競技者
といった意味で使われます。
「コンペティター」の読み方・発音
英語の「competitor」の発音記号は「kəmpétətər」(カァ・ン・ペェ・タァ・タァ)です。
カタカナ語の場合は「コ」を少し強く読みますが、基本的にはアクセントなしでOKです。
「コンペティター」の使い方
「コンペティター」はビジネスシーンでは日常的に使われるため、例文を見ながら正しい使い方を身に着けておきましょう。
まずは「コンペティター」を使った言い回しを解説します。
「コンペティター」を使った言葉
コンペティター分析
「コンペティター分析」は「競合分析」を意味するカタカナ語です。
市場における競合他社を分析し、その結果から自社の製品やサービスをより勝ったものにすることを意味します。
コンペティター分析の方法
コンペティター分析の際には、
- 競合他社の製品、サービス
- 競合他社の戦略(価格や流通など)、動向
- 市場のニーズ、動向
などを分析します。
利益を上げている競合他社のサービスや製品を分析することで、顧客から選ばれる理由がわかります。
分析結果を元にそれを上回る製品を作ることで、さらに満足度の高い製品を提供することが可能になります。
また競合他社と自社を比較して強み・弱みを知り、優位に立つために必要なことを明確にすることもできます。
コンペティターシフト発想法
「コンペティターシフト発想法」とは企業アイデアの発想法のひとつです。
企業アイデアを生み出す際、これまでは「マーケットイン発想法(顧客のニーズから発想を得る)」や「プロダクトアウト発想法(自社の製品から発想を得る)」が主流でした。
しかし最近では競合他社の製品や戦略から発想を得る「コンペティター(競争相手)シフト(変化)発想」が主流となりつつあります。
競合社の「顧客層」をシフトして異なる層をターゲットにしたり、「価格」をシフトして安い商品を作ったり…といった方法があります。
スーパーコンペティター
「スーパーコンペティター」とは、その業界・産業におけるマーケットリーダーのような存在の、いわゆる勝ち組企業を指す言葉です。
競争相手であるものの、業績が並外れていたり独自性に優れていたりと、他社を引き離しているという特徴があります。
「コンペティター」の例文
ビジネスシーンで
- 新製品開発のために、コンペティターとなる企業をピックアップする
- コンペティターの動向を調査する
- コンペティター分析だけでなく、顧客ニーズの分析も必要だ
スポーツで
- 今大会はコンペティターが多いですが、ベストを尽くします
「コンペティター」をメールで使う場合
「コンペティター」はビジネスシーンでは一般的に使われますので、メール本文で使っても問題ありません。
日本語の場合
- コンペティター分析の結果を添付致します
- 〇〇社はターゲット層が異なるため、コンペティターにはならないと判断しました
英語の場合
- 〇〇(他社) could be the only serious competitor at △△(自社).
〇〇は△△にとって重要な競争相手になるかもしれません。
「コンペティター」と間違えやすいのは「コンペ(コンペティション)」
「コンペティター」と混同しやすい言葉に「コンペ」があります。
意味も似ているので、2つの言葉の違い・使い方をしっかりおさらいしておきましょう。
「コンペ」の意味
「コンペ」は「コンペティション」の略語であり、ビジネス用語です。
「コンペティション(Competition)」には「競争」「競技会」「コンテスト」といった意味があります。
現在ビジネス用語として用いられる「コンペ」「コンペ方式」という言葉は、『複数社が競って企画やデザイン等を提出し、依頼主がその中から一社を選ぶ』方式を意味します。
加えて、ゴルフの「コンペ」はゴルフ競技会を意味します。
「コンペ」の例文
- 今回のコンペにおきまして、ご提案を頂き誠にありがとうございます。
- デザインコンペに勝つためには、戦略が必要だ
「コンペティター」の類語は「ライバル」
「コンペティター」の類語は「ライバル」ですが、2つの言葉は少しニュアンスが異なるため、使う際には注意が必要です。
「コンペティター」と「ライバル」の違い
「コンペティター」が単純に競合相手を意味するのに対し、「ライバル」は「競争相手」「敵」という意味もあります。
競争しあいながらも共に成長しあう企業であれば、「コンペティター」と言う方が良いでしょう。
「コンペティター」の反対語
「コンペティター」の反対語となる明確な単語はありませんが、反対の意味にあたるのは「競争相手ではない企業」です。
反対の意味は「競争相手にならない企業」
ビジネスにおいては、すべての企業を「競争相手になる企業」と「競争相手にならない企業」の2つに分けることができます。
- 全く異なる業界にいる企業
- 企業の規模が違いすぎて競争できない企業
- ターゲットが全く異なるため競争相手にならない企業
などはコンペティターではないと言えます。
「コンペティター」を言い換えるなら「競合他社」
「コンペティター」を日本語で言い換えるなら「競合他社」と言うことができます。
例文から使い方を確認しましょう。
「競合他社」「対局者」に言い換えたときの例文
- 競合他社の分析をしたことで、自社の強みを再発見できた
- 競合他社に勝つためには価格設定を見直す必要があります
「コンペティター分析」も含む「3C分析」とは
マーケティング分析の際に「3C分析」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。
実は「3C分析」には「コンペティター分析」も含まれます。
この機会に「3C分析」の意味も確認しておきましょう。
「3C分析」の目的
3C分析とは、以下の3つの視点からマーケティング環境を分析するフレームワークです。
- Customer(顧客)・・・・・ 顧客のニーズ、消費行動、市場の将来性などを分析する
- Competitor(競合他社)・・・競合他社の現状・戦略・特徴を分析する
- Company(自社)・・・・・ 自社製品の売り上げ・強みと弱みを分析する
それぞれの頭文字を取り、「3C」となっています。
市場の全体像を見ること、特に脅威となる企業を特定して対策を講じること、自社製品の質を向上させ弱みを克服すること…などを目的として行われます。
「3C分析」の方法
「3C分析」は商品開発やターゲットの選定の前に行われます。
戦略を練る際の土台となるため、正確な情報を集めることが大切です。
顧客の生の声を反映した分析ができれば、ニーズが明確になります。
さらに現在の競合他社だけでなく、予想される新規参入企業、その企業がどれほどの脅威になるか等も分析しましょう。
自社の製品を分析する際には、業界において「希少性」「模倣困難性」が高いかどうかを分析すると良いでしょう。
コンペティターの意味と使い方 まとめ
「コンペティター」は「競争相手」を意味するカタカナ語です。
ビジネスシーンにおいては「競合他社」を、スポーツでは「競争相手」を指して使われます。
例)新製品開発のために、コンペティターとなる企業をピックアップする
「コンペティター」を使う言葉には
- コンペティター分析
- コンペティターシフト発想法
- スーパーコンペティター
などがあります。
「コンペティター」と類語の「コンペ」との混同に気を付けて使用しましょう。
日本語で言い換える際には「競合他社」と言うことができます。
「コンペティター」はビジネスシーンで多用される言葉であり、マーケティングで「コンペティター分析」は不可欠と言われています。
使い方を間違えるとビジネスマンとしての信用を失ってしまう恐れがあるので、ぜひこの記事の例文を参考に正しい使い方を身につけましょう。
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