試用期間で仕事辞めてもいいの?試用期間のルールと最短で退職するときの注意点

試用期間で辞める
  • 「試用期間中に仕事を辞めてもいいの?」
  • 「短期間しか働いていないのに、どうやって辞めることを切り出したらいいの?」
  • 「試用期間中でも辞めるときは退職届を出さないといけないの?」

せっかく入社したけれど、試用期間中に仕事を続けられない事情ができたり、「合わない」と感じてしまったりで、こんな悩みが続々と出てきます。

「試用期間中だけど仕事続けられない・辞めたい」という人はぜひこの記事を参考にしてください。

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この記事の監修者
転職コンサル山田
コンサル山田

「エーマッチ」編集長。
ウェブマーケティング会社経営者。上場企業からスタートアップまで7回の転職経験を元に転職エージェントマッチングメディア「エーマッチ」を運営。
転職ノウハウだけではなくビジネス全般、キャリアアップ、独立起業、最新ビジネスニュースなどをお届け。

試用期間中に辞めるのは可能なの?

試用期間に辞めることは可能なの

もちろん試用期間中でも会社を辞めることはできます。

ここでは、

  1. そもそも試用期間とは何か
  2. どのようにして試用期間に辞めることができるのか
  3. 反対に試用期間中に解雇されることもある

という3つのポイントから解説します。

試用期間とは何?

試用期間とは、入社後に適性や勤務態度を見定めるために設けられた期間です。

正社員だけでなく、パート・アルバイトや派遣社員にも適用されます。

雇用契約を結んで入社 → 試用期間 → 本採用、という流れになっています。

期間は企業によってまちまちで1ヶ月のところもありますが、一般的には3ヶ月〜6ヶ月が多くなっています。

また試用期間中は給与が本採用時より低めに設定されることがあります。

ただし本採用の場合と同様に、対象者には各種社会保険への加入が義務付けられています。

本採用の人と同じ手続きで辞めることができる

試用期間中であっても、本採用の人と同じ手続きで会社を辞めることができます。

試用期間でも雇用契約を結んで入社しているので、辞める時も本採用の人と同様の扱いになります。

そのため「まだ本採用じゃないから即日退職」というわけにはいきません。

原則は会社の就業規則に従って、退職手続きを進めてください。

試用期間中に解雇されることもある

辞めたいと思わなくても、試用期間中に解雇されることもあります。

ただし試用期間だからと言って簡単に解雇されるというわけではありません。

  • 経歴詐称をした
  • 無断欠勤をした
  • 勤務態度が相当悪い

ということが無い限り簡単に解雇されません。

試用期間の場合には開始後14日以内は労働基準法で定められている解雇通知や解雇手当なしに即時解雇できるという特例が認められています。

また「試用期間が終了しても本採用しない」ということを30日前に本人に通知して解雇という形もあります。

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試用期間中で辞める理由は正直に言って良いの?

試用期間の退職理由

会社を辞めるとき、書類上は「一身上の都合」でも、会社には口頭で理由を説明することになります。

「試用期間中に辞めると怒られるかな?」と心配するかもしれませんが、試用期間中に辞める理由には

  • 正直に言っても大丈夫な理由
  • 伝える時に工夫が必要な理由

があります。

それぞれ解説します。

正直に退職理由を言っても大丈夫な理由

まず、正直にありのままの理由を言っても会社が問題なく受け入れてくれる理由を紹介します。

【体調を崩した】

「長期の治療を必要とする病気になった」「怪我をした」など仕事を続けられる体調でなくなった場合は、正直に言いましょう。

仕方のないことなので、会社は受け入れてくれます。

【家庭の事情】

「家族の介護」「配偶者の転勤」など家庭の事情で仕事を続けられなくなった場合も、正直に言って大丈夫です。

これも仕方のないことです。

【募集時の条件と実際の仕事が違う】

  • 事務職の仕事で応募して採用されたのに、実際は営業職をやらされている
  • 残業なしという雇用契約なのに、月100時間を超える残業がある

というような、雇用条件と実際が異なる場合は、正直に言うべきです。

それは労働基準法第15条に抵触するからです。

労働条件の明示
第十五条 使用者は、労働契約の締結に際し、労働者に対して賃金、労働時間その他の労働条件を明示しなければならない。この場合において、賃金及び労働時間に関する事項その他の厚生労働省令で定める事項については、厚生労働省令で定める方法により明示しなければならない。
② 前項の規定によつて明示された労働条件が事実と相違する場合においては、労働者は、即時に労働契約を解除することができる。
③ 前項の場合、就業のために住居を変更した労働者が、契約解除の日から十四日以内に帰郷する場合においては、使用者は、必要な旅費を負担しなければならない。

労働基準法(e-gov)

雇用条件と実際が異なる場合は、即時に辞めても良いと法律で定められています。

伝える時に工夫が必要な理由

ありのままに伝えると心証を悪くすることがあるので、伝える時に工夫が必要な理由を紹介します。

【職場の雰囲気や社風が合わない】

職場の雰囲気や社風は入社して実際に働いてみないとわからないものです。時間がたつに連れて「そういうものだ」と受け入れていける人もいます。

でも、職場の人間関係が良くなかったり、上司と合わなかったりで日々ストレスを感じていると、心身の健康を損なうこともあります。

なので、「合わない」を理由にするのは良いのですが、ポイントは「合わないのは自分だ」というのを強調することです。

「上司が~」とか「職場がー」と不満を言うのは避けるようにしましょう。

【入社前のイメージと実際の業務が違う】

「実際の業務が入社前に持っていたイメージと違う」というのは珍しいことではありません。

違うことをポジティブに捉えることができれば問題はありません。

でも「何か違う」とイヤな感じを持ちながら仕事を続けていると、モチベーションが下がるばかりです。

この場合も、「実際と持っていたイメージが違う」のを理由にしても良いのですが、「違うと感じている自分」にポイントをおくのが重要です。

「業務内容がxxだから…」と業務への不満を理由にするのは避けるようにしましょう。

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試用期間中に辞める時の手順

試用期間で辞めるときの手順

試用期間中に辞める時の手順は、本採用になってから辞める手順と同じです。

以下のような順序で進めていきます。

  1. 直属の上司に退職を相談して退職日を決める
  2. 退職届を提出する
  3. 必要書類と手続きを会社と確認する
  4. 退職

直属の上司に退職を相談して退職日を決める

まずは直属の上司に退職を相談して退職日を決めましょう。

相談するタイミングですが、会社の就業規則で退職の意思を会社に伝えてから退職日までの期間は決められています。

試用期間中であっても、就業規則に従います。

なので、就業規則で「退職日は退職予告をしてから1ヶ月」と定められているなら、退職希望日の1ヶ月より前に上司に相談するのが望ましいです。

「今日辞めます」とか「来週辞めます」は認められませんので注意してください。

コンサル山田

民法上は会社に伝えてから最短2週間で辞めることもできるが、トラブルになるから原則は就業規則に従おう

退職届を提出する

退職日が決まったら、すみやかに会社に退職届を提出します。

退職届は会社によって様式や提出先が異なるので、人事や直属の上司に確認しましょう。

一度退職届を出したら、退職を撤回することができなくなります。

必要書類と手続きを会社と確認する

退職日までに必要な書類と手続きを会社と確認しましょう。

特に、

  • 離職票
  • 退職証明書

の発行依頼を忘れないようにしましょう。

住民税の支払い手続きも必要になります。

もし社宅に入居していたら、退去手続きもします。

退職

退職日には会社へ以下のものを返却します。

  • 社員証・社章・入館証など
  • 名刺(顧客のものも含む)
  • 健康保険証
  • 定期券
  • その他書類・備品
  • 仕事で作成したデータや書類

返却し忘れが無いように、事前に良く確認しておきましょう。

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試用期間中に辞める時の注意点

試用期間中に辞める時は、以下の2点に注意してください。

  1. 次の仕事を見つけてから辞める
  2. 働いた分の給料が支払われているか確認する

次の仕事を見つけてから辞める

試用期間中であっても、なるべく次の仕事を見つけてから辞めるようにしましょう。

仕事を辞めてからじっくりと転職活動したい、と考えるかもしれません。しかし無職・無収入の状態で転職活動をすると、焦ってまた合わない企業に就職してしまうリスクが高くなります。

時間の制約はありますが、在職中に転職活動をすると経済的に困ることがありません。

また職歴を少しても長く伸ばすことができるので、転職活動にはプラスにもなります。

ただし心身の健康を損なうような働き方をさせるブラック企業に就職してしまった人の場合は違います。

命を守るために、次の仕事が見つかるかどうかにかかわらず、すぐに辞めましょう。

働いた分の給料が支払われているか確認する

試用期間中であっても、働いた期間の給料を全額受け取る権利があります。

退職日、または会社が定めた日に給料が振り込まれていることを確認してください。

振り込まれていない場合は、すみやかに人事部に連絡しましょう。

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試用期間中に辞めるとデメリットはある?

試用期間で辞めるとデメリットある

手続き上は、試用期間中でも問題なく辞めることはできます。

でも以下のようなデメリットが生じる可能性があることを知っておいてください。

  • 次の転職に不利になることも
  • 辞めた会社に悪いイメージを持たれるリスクあり

次の転職に不利になることも

次の仕事を探して転職活動する際に不利になることもあります。

それは、ほぼ100%書類審査や採用面接で、勤務した期間が短いことから「この人を採用してもまたすぐに辞めてしまうのでは」と思われてしまうからです。

でも、採用担当者が納得できる理由で辞めたのなら、それほど心配する必要はありません。

例えば、

  • 事務職として採用されたのに、営業職にされてしまった。
  • 未経験OKで採用されたけれど、入社後研修がなくて仕事を覚えるチャンスがない。

というような理由です。

体調を崩したとか、家庭の事情で辞めた人は、それらの問題はもう解決したことを示せるように準備しましょう。

社風が合わなかったとか、実際に仕事をしてみたら入社前のイメージと違ったというような理由で辞めた人はちょっと苦戦するかもしれません。

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辞めた会社に悪いイメージを持たれるリスクあり

試用期間中の退職は、辞められてしまう会社にとっては印象は良くありません。

とくに次に就職する会社が同じ業界の場合や地域密着型の企業などの場合、辞めた会社が顧客になることもあり得ます。

良くない噂を流される可能性が無いとも言えません。

出来るだけ、退職手続き面の方で誠意を尽くして「嫌なヤツ」というイメージを持たれないようにしましょう。

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試用期間中に辞めるに関するよくある質問

試用期間中に辞めるに関するよくある質問をまとめています。試用期間中に辞めるについて疑問や質問があるかたはぜひご覧になってください。

試用期間って何ですか?

試用期間とは、正式に本採用される前に設けられている期間です。
試用期間中に、適性や勤務態度を見定めてから本採用になります。試用期間の長さは企業によって異なりますが、3ヶ月〜6ヶ月というところが多いです。試用期間中は給与は本採用の給与よりも低めにのこともありますけれど、各種社会保険は加入が義務になっています。試用期間は派遣社員やパート・アルバイトも対象になります。

試用期間中にだけど仕事を辞めても大丈夫?

試用期間中でも退職できます。会社の就業規則に従って、本採用の人と同じ手続きで退職します。

試用期間中に辞めると次の転職で不利になる?

試用期間中に辞めるということは、非常に短い期間で再び転職ということになるので「この人を採用してもまたすぐに辞めてしまうのでは」と採用担当者に疑われてしまいがちです。採用担当者が「それなら仕方がない」と納得できるような退職理由がないと不利になる可能性大です。

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試用期間で辞める まとめ

試用期間中でも本採用の人と同じ手続きで退職することができます。

試用期間は企業側が採用した人の適性を見極める期間ですが、採用された側にとっても「本当にこの会社があっているか」見定める期間でもあります。

なので、「合わない」「何か違う」と感じたら、転職も選択肢になります。

ただし、実際に辞めるとなると「短期間で離職」ということになり、転職活動には不利な要素になります。

  • 出来るだけ円満な退社を心がけること
  • しっかりとした退職理由を準備すること

が大切です。

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この記事の監修者

「エーマッチ」編集長。
コンサル・マーケティング会社経営者で自らも7回もの転職経験者。
自らの転職経験を元に転職エージェントマッチングの「エーマッチ」を運営。転職エージェントの紹介だけでなく転職ノウハウ、キャリアアップ・独立起業などビジネス全般、最新ビジネスニュースなどをお届け。

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