営業事務の仕事内容について解説!平均給与・必要なスキル・仕事探しについて
事務職を探している方で「営業事務って聞いたことはあるけど実際にどんな仕事をするのか分からない」「未経験でも営業事務ってできるの?」と疑問に感じている人も多いと思います。
そこで今回は、営業事務の仕事について詳しく解説します。
営業事務の具体的な仕事内容から営業事務のメリット、必要なスキルをご紹介しますので、是非最後までご覧ください。
「エーマッチ」編集長。
ウェブマーケティング会社経営者。上場企業からスタートアップまで7回の転職経験を元に転職エージェントマッチングメディア「エーマッチ」を運営。
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営業事務の仕事内容について
ここからは、営業事務の仕事について詳しく解説します。
営業部門のサポート業務
営業事務とは、主に営業部門のサポートを行う仕事です。
営業担当が顧客との関係構築や更なる売り上げを作るなど、営業活動に集中するための支援をします。
仕事内容は、営業が取ってきた契約書類の処理やお客様対応、クライアントとのやり取りなどがあります。
営業事務の仕事には顧客に影響するものも多いため、丁寧かつ迅速な対応が求められるでしょう。
一般事務と営業事務の違い
一般事務との大きな違いは、営業担当や社外のクライアントとのコミュニケーションを密にとる点です。
仕事内容は資料作成やデータ入力を行うなど一般事務とさほど違いはありませんが、営業事務は営業担当の効率を上げるという目的があります。
よって、営業担当のサポートを行ったり、顧客への問い合わせに対応したりと、一般事務より対人対応力が求められる仕事と言えます。
具体的な営業事務の仕事内容
ここまで営業事務の概要をお伝えしてきました。更に具体的な営業事務の仕事内容を見ていきましょう。
顧客からのメール・電話・来客対応
営業所では日々多くの顧客からの連絡に対応します。
顧客が営業担当に用事があった場合でも、不在の場合が多く、営業事務が代わりに対応することも珍しくありません。
メールも基本的に営業事務が回答できる内容であれば営業事務が返信しますが、営業担当に確認が必要であれば、適切なタイミングでチェックを行います。
また、来客対応も営業事務の仕事の1つです。
営業所には多くの顧客やクライアントが訪問しますが、来客用部屋への案内やお茶出しをするのも営業事務の仕事です。
営業資料・申請書類作成
営業資料や申請書類作成が営業事務の中心となる仕事です。
営業担当が顧客と契約を結ぶ際、見積書や納品書、請求書など、非常に多くの書類が必要になりますが、これらの書類作成を営業事務が担当します。
必要書類には取引金額を記載しなければならず、売上に直結するため間違いは許されません。
書類の作成方法は企業によって異なり、一般的なソフトを使用している企業や、独自の社内システムを使用している企業があります。
書類整理・ファイリング
書類整理やファイリングは営業事務にとって欠かせない仕事です。
様々な顧客とのやりとりを示した書類や、契約書類など、後で見返して正確に確認できるようファイリングは必要不可欠になります。
顧客ごとにファイルを分けたり、顧客の担当者を一目で分かるようにしておくなど、書類整理には工夫が必要です。
昨今データ上でのやり取りが増えている中で、まだまだ書類で管理しなければならないケースも多いでしょう。
よって、誰が見ても必要事項をすぐに確認できるファイリングが求められます。
売上や経費管理
日々の売上管理や経費管理も営業事務が担当する場合があります。
売上管理は会社全体の売上だけでなく、チームや個人ごとの売上まで細かくまとめている企業もあります。
チームや個人ごとの売り上げをまとめることで1人1人の生産性を見直し、さらなる売上の向上を目指せます。
また、経費管理も営業事務が担当します。
経費管理は、会社全体の経費と営業担当個人の経費に分かれます。
会社の経費管理は、年度ごとの売上に大きくかかわるため非常に重要な作業です。
営業担当の経費精算は1人1人からの経費申請を正確に把握し、営業担当それぞれに経費を支払う必要があります。
在庫管理や商品発送業務
顧客から商品の受注があった場合、在庫がなく商品発送が滞ってしまうと顧客満足度が落ちる可能性があります。
常に円滑な商品発送をするため在庫管理を徹底しなければなりませんが、営業事務が在庫管理や商品発送業務を担当することがあります。
顧客から商品の注文が入った際、早急に商品が発送できるよう、常に一定数の在庫を確保する必要があります。
商品自体に使用期限などがなければ多少在庫が多くても困りませんが、使用期限がある商品や食品の場合、在庫管理に工夫を凝らす必要があります。
案件の進捗管理
営業担当者は、担当企業を分担して営業していますが、それぞれの案件の進捗管理を営業事務が担当することがあります。
例えば、「この顧客には見積書を提出し顧客からの回答待ち」や「来年の4月から契約を締結し直す必要がある」など、案件によって対応すべき内容が異なります。
営業担当者は常に新しい契約を追っているため、既存の顧客のフォローを忘れてしまう場合があります。
そういったときのために、営業事務が案件の進捗管理を行うのです。
営業事務の給料は?
上記では営業事務の仕事内容をお伝えしましたが、ここで気になるのが給与。
ここからは、正社員とアルバイト別に営業事務の給料について解説します。
参考『求人ボックス 営業事務の仕事の年収・時給・給与』より(2022年7月4日データ)
正社員の営業事務は348万円
営業事務の平均年収は348万円と言われています。
日本の平均年収は461万円のため、日本全体の平均年収と比べ給与が低い傾向にあると言えます。
あくまでも平均年収のため、実際には上記年収より低い方もいれば高い方もいます。
勤続年数やスキルによって給与は異なるため一概には言えませんが、月給換算で29万前後が目安となるようです。
派遣社員、アルバイト、パートは平均時給1,007円〜
派遣社員の平均時給は1,341円、アルバイト・パートの平均時給は1,007円です。
派遣やアルバイトの日本の平均時給と比べると、同じくらいか若干低い傾向にあります。
しかし、派遣やアルバイトは地域によって時給が大きく異なるため、地方であれば他のアルバイトより高い時給で働ける可能性は大いにあるでしょう。
営業事務の仕事をするメリット
ここからは営業事務の仕事をもっと詳しく知りたい方のために、営業事務のメリットをお伝えします。
ビジネススキルを身につけられる
営業事務は一般事務と同じようなスキルを身に付けられるだけでなく、社内外を問わず様々な人と接する機会が多いため、ビジネススキルを身につけられます。
電話対応や営業担当とのコミュニケーションなど、社会人として必要なスキルを一度に身につけられるのが営業事務のメリットです。
また、社内との関わりしか持たない場合、勤めている企業の常識が自分の常識になってしまいますが、社外との関わりを持つことで多様な価値観を持てるでしょう。
中には大手企業が営業事務の募集している場合もあるため、今後のキャリアアップにも繋がる可能性もあります。
パソコンスキルの向上
営業事務は日々PCで作業するため、自然とパソコンスキルが向上します。
初めはマニュアル通りに作業していたとしても、効率化のために新たな知識を取り入れ、知らず知らずのうちにパソコンスキルが向上するでしょう。
文字入力などの仕事も多く、ブラインドタッチができるようになるのも時間の問題でしょう。
今後もあらゆる業界がパソコンスキルのある人材を求めるため、一度スキルを身に付けてしまえば他の企業への転職にも有利になります。
定時退社など決められた時間での勤務がしやすい
営業事務は基本的に定時退社できる企業が多く、勤務しやすいでしょう。
そのため仕事とプライベートの両立がしやすく、子育て中の女性からも人気の職業です。
一点注意が必要なのは、営業担当の強化月間や繁忙期に契約数が多くなり、処理が追い付かない可能性がある点です。
そのため、繁忙期は一時的に残業が発生する場合があります。
しかしそれ以外の時期は決められた時間内での勤務ができるため、プライベートを充実させたい方には非常におすすめの仕事です。
もちろん会社によって就業条件は異なります。
やりがいを感じやすい
営業事務は複数の人と関わりを持つため、やりがいを感じやすいと言えます。
例えば、普段からサポートをしている営業担当から感謝されたり、緊急の対応をした場合に顧客から喜ばれることが多いです。
また、普段から売上に直結する見積書や請求書を作成しているため、売上が上がった際に貢献を実感しやすいと言えます。
このように営業事務は、人とのコミュニケーションの中にやりがいを感じたり、売上の貢献にやりがいを感じたりと、幅広く仕事の楽しさを実感できるでしょう。
営業事務に求められるスキル
営業事務はどのようなスキルが求められるのか見ていきましょう。
PCスキル
営業事務にはPCスキルが求められます。
ワードやエクセルなどのマイクロソフトを最低限使用できることが営業事務の基本条件です。
時にはパワーポイントで資料の作成をする場合もあるため、マイクロソフトオフィスを一通り使用できれば安心です。
企業によっては社内の書式に従って作業をする場合もあるため、PCへの適応力も必要でしょう。
コミュニケーションスキル
営業事務は、一般事務よりもコミュニケーションを取る機会が非常に高いです。
営業事務がコミュニケーションを取る場面は様々ですが、営業職員に書類の不備があった場合や状況を詳しく聞きたい場合など、適切なタイミングを見計らって声をかける必要があります。
また顧客やクライアントから直接電話がかかってきた際は営業事務が対応するため、常に不特定多数の人とのやり取りが発生します。
よって、コミュニケーションスキルが必要不可欠と言えるでしょう。
ビジネスマナー
社内外問わず様々な人と接する機会が多い営業事務。
そのため、ビジネスマナーをしっかりと身に付ける必要があります。
社内に対しては、営業職員が仕事に集中できる環境作りが求められ、社外に対してはメール作成や電話対応など、最低限のビジネスマナーが求められます。
そのため営業職や接客業をしている方は、営業事務の素質を持っているかもしれません。
事務処理能力
営業事務は迅速かつ丁寧な対応が求められます。
社内のみの処理ではなく、社外のお客様に関わってくる仕事のためミスは許されません。
更に、繁忙期には処理しなければならない仕事が重なり、優先順位をつけて仕事をしないと手が回らなくなってしまいます。
膨大な仕事量を正確かつ迅速に処理しなければいけないため、営業事務には事務処理能力が必要と言えます。
未経験からの営業事務に転職は?
営業事務を経験したことのない方でも営業事務になれるのでしょうか?ここからは、未経験から営業事務に転職可能かについて解説します。
未経験可求人が多い
営業事務は未経験でも挑戦できる求人が多数です。
もちろんPCが全く使えないとなれば話は別ですが、基本的な作業ができれば未経験の方でも安心して求人に応募できます。
PCスキルは仕事をしているうちに身に付くため、初めから高度なPCスキルは必要ありません。
また、PCスキルも重要ですが、企業担当者はコミュニケーション力がある人を採用したいと考えています。
そのため、人柄も重要視されると覚えておきましょう。
PCスキルは必須
営業事務が未経験の方でも応募はできますが、必要最低限のPCスキルは必須になります。
例えば、エクセルやワードなどのオフィス系ソフトのスキルは必須と思った方が良いでしょう。
しかし、入社の段階で高度なレベルの関数が使えなくても大丈夫です。
基本的な作業が行えれば、入社後さらにPCスキルを磨けます。
現時点で全くPCスキルがない方は、PCを購入してオフィス系ソフトの使用に慣れておくのも1つの手段です。
営業事務に向いている人
営業事務の仕事が気になる方も多いと思いますが、営業事務にはどのような人が向いているのでしょうか。
サポートすることが好き
営業事務は、営業担当が営業に集中できるようサポートする仕事です。
そのため自分が前に出て活躍するよりも、人を支えたりサポートするのが好きな方に向いています。
営業担当が結んだ契約の書類整備をしたり、売上の管理をしたりと、縁の下の力持ちのような存在になるでしょう。
営業担当は普段外回りをしており忙しいため、懸命に支援してくれる営業事務がいることに心強さを感じること間違いなしです。
几帳面
営業事務は迅速さや正確さが求められる仕事です。
主に営業事務が作成する契約書類は、売上や顧客の信頼性に直結するため少しのミスも許されません。
そのため、緻密性に欠けたり大雑把な性格の方には向かないと言えます。
営業事務に向いているのは、几帳面で心配性の方でしょう。
顧客から直接問い合わせの連絡が入るケースもあり、的確な回答をしなければ信用を失うことにもなりかねません。
問い合せ内容に不明点があった際は、必ず正確な回答を確認してから顧客に伝える几帳面さが求められます。
コミュニケーションが得意
営業事務は様々な人と関わるため、コミュニケーション力が必要不可欠です。
普段付き合いが多い営業担当とは、ある程度人間関係を築かなければ円滑に仕事ができないでしょう。
逆に言えば、営業担当と良好な人間関係が築けていれば、業務の効率化にも繋がり営業部門の成績向上にもつながります。
また、社外のお客様やクライアントへと接する機会が多い営業事務は、会社の顔となっているケースもあります。
「いつも電話対応してくれる営業事務、感じが良い人だな」と顧客に感じさせることで、思わぬ売上向上に繋がる可能性があります。
営業事務に向いていない人
ここまで、営業事務に向いていない人の特徴を解説してきましたが、反対に営業事務に向いていないのはどのような人でしょうか。
チームプレーが苦手
営業事務は営業担当の仕事をサポートしたり、クライアントとのやりとりをしたりと、チームプレーが多い仕事です。
そのため、他人と必要最低限のコミュニケーションしか取りたくない方や、チームプレーが苦手な方には営業事務は向いていないでしょう。
また、1人で黙々と仕事を進めたい方にも向きません。
パソコン作業が苦手
そもそもパソコン作業が苦手な方は、仕事自体が苦痛になってしまう可能性があります。
営業事務はパソコンを中心に仕事をするため、パソコン作業が覚えられない方や、ミスを連発してしまう方には向いていないでしょう。
しかし、これまでパソコン作業の経験が少ない方は、作業してみると経験が少ないだけで、パソコン作業に向いている可能性もあります。
パソコンを毎日少しでも触る習慣をつけると、パソコンへの苦手意識がなくなるかもしれません。
雑・大雑把な人
営業事務に向いている人の特徴に「几帳面」をあげましたが、その逆で大雑把な人は営業事務に向いていないでしょう。
営業事務の処理は、営業員の成績やお客様・クライアントに影響するものです。
少しでも処理を間違えた場合、複数の人に迷惑をかける可能性があります。
そのため、書類の確認の詰めが甘い方や、そもそも大雑把な性格の方は営業事務に向いていないでしょう。
営業事務を目指すには
これから営業事務の仕事に挑戦したい方はどうすべきかを解説します。
企業によって仕事内容が異なる
営業事務と言っても、企業によって仕事内容が異なります。
書類作成や電話対応などの業務を中心に行う企業もあれば、クライアントとのやり取りが多く、ほぼ営業活動に近い業務の企業もあります。
また、経理など一般事務に近い企業など様々ですので、求人で具体的な仕事内容の確認をおすすめします。
企業によって様々な営業事務の仕事があるため、まずは自身の目で確認し向いている仕事を見極める必要があります。
転職サイト・転職エージェントを利用する
営業事務の仕事内容を知るために、転職サイトや転職エージェントを利用するのは非常におすすめです。
転職エージェントのメリットは、企業情報や仕事内容を非常に詳しく教えてくれる点です。
企業サイトを見て分かりにくい部分があった際、転職エージェントならどんな質問にも答えてくれます。
転職エージェント毎に担当企業が分かれている場合もあるため、企業情報に詳しい人材が揃っています。
また直接企業の採用担当者に質問しにくいことでも、転職エージェントを通して悩みを解決できます。
もし営業事務に興味がある方は、是非転職サイトや転職エージェントを利用してみてはいかがでしょうか。
営業事務について まとめ
ここまで、営業事務の仕事内容についてご紹介してきました。
営業担当者のサポートをしながら、クライアントや顧客との連絡をとり、売上に貢献できる営業事務。
心がけ次第では、営業部門の成績向上にも貢献できる可能性があります。
一般事務は「正確に仕事で来て当たり前」と言われることも多いですが、営業事務はチームの一員となって仕事できるため、やりがいを感じやすい職種と言えるでしょう。
また、決まった時間内で勤務可能なため、ワークライフバランスを保ちながらキャリアアップを目指せます。
営業事務に挑戦してみたいという方は、一度営業事務の求人を見ることをおすすめします。
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