「転職は35歳まで説」を突破する方法！30代後半からの転職成功術のすべてを解説

「転職は35歳までと言われているけど転職したい」

「35歳からの転職では失敗できない」

「35歳以上での転職なのでさらにキャリアアップさせたい」

以前より35歳からの転職には高い壁があると言われており、「転職35歳限界説」という言葉を耳にした人も多いはず。

確かに35歳から転職の難易度が上がっていくのは事実です。

もちろん今の時代であれば35歳からの転職を成功させることは十分可能です。

ただしこれまでの経験を活かししっかりとした転職計画のもとの転職活動をしなければ35歳で転職失敗してしまうことも。

この記事では35歳からの転職を成功させるためのポイント・注意点を解説しています。ぜひご覧になってください。

「35歳転職の壁」って実際はどんな感じなの？

「35歳からは転職は厳しい」「転職するなら35歳までに」と世間一般ではよく言われます。

なぜ35歳以降は転職が難しいとされるのでしょうか。また実際30代後半になると転職できなくなるものなのでしょうか。

まずは、35歳の前に立ちはだかる「転職の壁」の実態を解き明かしていきましょう。

「35歳転職の壁」30代後半からの転職が難しいと言われた理由

そのため、35歳以上になると下記のような点で懸念されていたと考えられます。

• 35歳以上になると今までの会社の影響が強く、新しい会社の文化や社風に馴染みにくい
• 35歳以上よりも若い人を雇った方が定年までの期間が長い分働いてもらえる
• 35歳以上の管理職のポストはプロパー社員が占めているので出世しにくい
• 35歳以上は希望給与が高いので採用しにくい

しかし転職市場は売り手市場が続き、35歳以上の転職に関しても風向きが変わってきています。

続いての見出しで35歳以上の転職の現状について説明します。

35歳の壁はもはや「崩壊」　拡大が続く転職市場

35歳に立ちはだかる転職の壁はもはや「崩壊した」と言ってもよいでしょう。

「一般社団法人日本人材紹介事業協会」の2019年の転職紹介実績によると、36歳〜40歳の転職紹介人数は前年と比べて118%、41歳以上で129.6％と伸びています。（※株式会社ジェイ エイ シー リクルートメント／パーソルキャリア株式会社／株式 会社リクルートキャリアでの実績）

■「一般社団法人日本人材紹介事業協会」転職紹介人数表

求職者転職時年齢	前年比
36歳〜40歳	118.2%
41歳以上	129.6%

参考PDF 人材協、職業紹介会社大手３社 2018 年度上期転職紹介実績を発表（一般社団法人日本人材紹介事業協会）

転職市場は拡大が続き、35歳以上の転職もめずらしくありません。

30代・40代に特化した転職エージェントがあるほどで、年齢にしばられることなく転職がしやすくなってきていると言えます。

35歳以上の中途採用求人が増えている理由

35歳以上の中途採用求人が増えている理由として、以下の3つが考えられます。

1. 少子高齢化による人手不足
2. 企業の中心人物となる戦力の不足
3. 転職サービスの多様化

毎年労働人口が少なくなっており、その分企業の中核となる30代社員の獲得が難しくなっています。そのため、年齢を問わず広く採用する企業が増えてきました。

また各社悩んでいるのは人数としての「人材」は足りているが、戦力となる人材、将来会社の幹部となってくれるような人材の不足です。

多くの会社で35歳以上でマネジメント経験・スキルがあり、いずれ会社を引っ張っていってくれるような人材を求めています。

それ以外にも近年では転職サービスが多様化しています。

登録してスカウトを待つだけの転職サイトなどもあり、仕事と家庭で忙しい35歳以上でも転職活動がしやすくなってきたことも考えられます。

▲目次に戻る

35歳の転職を成功させる！企業が欲しがる人材とは

では35歳の転職を成功させるにはどうすればよいのでしょうか。

転職を成功させる上でもっとも大切なことは企業が欲しがる人材になることです。

企業が欲しがる人材は、下記の強みを持っています。

1. 具体的なスキル・実績
2. マネジメントスキル
3. 即戦力
4. 柔軟性・対応力
5. コミュニケーション能力・交渉力
6. 英語力

それぞれについて、以下で解説します。

年齢は関係ない！大事なのは「具体的なスキルや実績」

35歳以上の転職では企業の採用担当者は年齢よりも、スキルや実績を重視します。

35歳以上であっても、年齢に見合った経験や実績、専門的なスキルがあれば「採用したい」と考える企業はたくさんあります。

逆に35歳以上にも関わらず実績なし・スキルなし、だと厳しいでしょう。

また1つの業界・仕事で突き詰めた専門性の高いスキルも35歳からの転職市場ではありがたがられるでしょう。

重宝される「マネジメントスキル」

マネジメントスキルがあると、35歳からの転職で大きくプラスです。

実績はあっても、マネジメントの経験まである人材は少なくなるからです。

35歳以上だと転職先でも管理職のポストに就くことも考えられるので、部下をマネジメントした経験があると強みになります。

新規事業の立ち上げなどに求められる「即戦力」

35歳以上の人材の強みは「即戦力」です。

経験が豊富なので、新たな環境でも状況を打開していく力があると期待されています。

企業が新規事業を立ち上げたい時、似たような経験があれば即戦力として採用される可能性が高くなります。

あわせて読みたい

即戦力とは？意味やアピール方法、即戦力の6つの要件を詳しく解説 中途採用の募集要件として多く見られる「即戦力」ですが、実際にはどのような人材を求めているのでしょうか。一口に即戦力と言っても、求められているスキルがわからな...

柔軟性と対応力も重要なポイント

35歳以上の採用で懸念となるのが「今までのやり方に固執しているのではないのか」「うちの会社の変化に対応できるのか」という点です。

今まで培った経験や馴染んできた社風があるのは当然のことですが、またゼロから新しいやり方を受け入れられる柔軟性・対応力をアピールしましょう。

学歴よりコミュニケーション力　交渉力がカギ

35歳以上ともなるとコミュニケーション力が重要視されます。

35歳で転職すると、年下の社員から指導してもらうこともあります。お互いに気持ちよく仕事ができるようなコミュニケーション力が必要です。

また対顧客の交渉力も求められます。

採用担当者との条件交渉の中で、自らの交渉スキルをアピールしてもよいかもしれません。

増える海外展開「英語力」があると転職のチャンスは増える

近年では企業規模に関わらず、グローバル進出する会社が増えています。

英語力があれば海外業務も任せることができる人材として重宝されるでしょう。

英語力を客観的に測ることができるTOEICや英検などを取得しておいてください。

▲目次に戻る

35歳「女性」の転職で注意したい点は？

35歳の転職は、女性にとってはどうなのでしょうか。

もちろん35歳以上の女性も転職することができますが、注意したい点もあります。

ここでは注意点として4つを挙げるので、転職する際の参考にしてください。

結婚や出産・ライフイベントは女性の転職の壁になる

結婚や出産といったライフイベントは、女性が転職する際の障壁は現実あります。

女性社員が採用後すぐに育休に入ってしまうと、企業としても困ってしまうからです。

結婚や出産に関しては常に企業からはシビアな目を向けられているということには留意しておきましょう。

女性が働き続けられる会社を探しましょう

女性が働き続けられる会社を優先的に受けましょう。

女性が働き続けられる業界なのかどうかも事前に調べておくことが大切です。

女性が働き続けられる会社はライフイベントにも理解があり、制度が整っていることが多い傾向にあります。

女性従業員の比率や年齢層は重要

転職を決める前に、企業のHPや転職口コミサイト（「Openwork」「転職会議」）、就職四季報などで女性従業員の比率と年齢層を確認しておきましょう。

あわせて読みたい

OpenWork（旧Vorkers）の口コミの信憑性は？　転職活動を有利にする!効果的な使い方 この記事では転職口コミサイトの「OpenWork」について「口コミの信憑性」「なぜ支持されるのか」その理由について詳しく解説します。 転職活動をしていると、どうしても...

あわせて読みたい

「転職会議」の口コミの信憑性は？転職活動を有利にする効果的な使い方 転職活動の情報収集において絶対に外せないのが、実際に働いている人からのリアルな会社の評判です。 自分が転職しようか考えている企業での「実際に働く人（働いていた...

女性社員の比率が少ない企業や年齢層があまりにも若い企業には注意が必要です。女性にも男性並みに体力のいる働き方を強いてくる企業かもしれません。

ライフイベントにも理解がない企業の可能性があります。

産休・育休・時短勤務などの制度も確認

前述したように、ライフイベントによって働き方が変わることは女性にとって当然のことです。

社会で働き続けるためには、ライフイベントとキャリアを両立させなければなりません。

そのためにも、産休・育休・時短勤務などライフイベントに配慮した制度がある企業かどうかを転職前に確認しておきましょう。

制度が形骸化していることもあるので、各制度の利用率も把握しておくと安心です。

▲目次に戻る

35歳からの転職に挑戦してもいい人

35歳からの転職は成功する人・しない人が明確に分かれてしまいます。

続いては35歳からの転職に挑戦してもいい人とダメな人、それぞれの特徴を紹介します。まず転職を決める前に、自分はどちらにあてはまるのかを確かめてください。

35歳で転職してもいい人の特徴は以下の4つです。

1. キャリアアップを実現できる人
2. 会社の将来性がない
3. ワークライフバランスを考えたい人
4. 叶えたい目標がある

以下で詳しく見てみましょう。

キャリアアップを実現できる人

今の会社で活躍し実績があるものの、上のポジションが詰まっていて出世・昇進ができない人は、思い切って別の会社に転職することで今より良い待遇で転職できる可能性があります。

またエンジニアなどで高いスキルがあり、今後も更に伸ばしていきたいにも関わらず、今の会社だとチャンスがない・スキルアップできる業務がない、場合なども転職を考えてみるのが良いでしょう。

転職することで給与アップ・待遇アップが期待できます。

会社の将来性がない人

「上司の姿を見ていると『こうなりたくない』と思ってしまう」「伸びしろがない」「斜陽産業で社内が暗い」など、会社の将来性がない場合にはそこに留まる必要はありません。

そのまま40歳、50歳となってしまうと取り返しがつかない可能性も。

35歳で思い切って環境を変え、将来性のある会社・伸びている業界で働くほうが精神的にも健康です。

ワークライフバランスを考えたい人

35歳になると結婚し家族を持つ人も多いでしょう。

いままではプライベートや家族を省みず、仕事優先でバリバリ働いていた人も、30代後半にもなると家族や自分の時間を大切に思うようになります。

「このまま仕事だけの人生でいいのか」そう考え、今より時間に余裕のある会社へ転職するのも良いでしょう。

叶えたい目標がある

叶えたい目標があり、それが現職では実現できないなら思い切って転職することをおすすめします。

一度きりの人生です。35歳でのチャンレンジにはラストチャンスになる可能性も。

挑戦せずに後悔するよりも、行動に移すことも大事です。

▲目次に戻る

35歳で転職をやめた方がいい人の特徴

一方で、35歳で転職をしても失敗しやすい人もいます。

35歳での転職をおすすめしない人の特徴です。

1. スキルや実績がない
2. 転職の理由が「辞めたい」などネガティブ
3. 家族の賛成が得られない

上記の3つのどれかにあてはまるなら、今は転職は辞めた方がよいかもしれません。

転職してしまう前に、一度再考してみてください。

スキルや実績がない

35歳でスキルや実績がないなら、今は慌てて転職せずにまずは現職で経験を積んでください。

強みとなるスキルや実績なしで転職活動をしても、よい条件の求人には採用されづらいでしょう。

無理に転職すると、今までの年収が大きく下がることもあります。まずは目に見えた実績とスキルを積むことが大切です。

転職の理由が「仕事が嫌だから辞めたい」などネガティブのみ

転職理由がネガティブだと、転職先でも同じ理由で悩むことになりがちです。

「職場の人間関係がよくない」「仕事が辛い」「仕事があわない」など、前向きな理由なしでの転職は危険です。

まずは現職で、ネガティブな気持ちの原因を解決するよう努めてみてください。

家族の賛成が得られない

35歳からの転職で家族からの理解が得られないなら、今は辞めたほうが良いでしょう。

中には高齢の両親と生活している人もいるでしょう。

家族の反対を無理に押し切って転職することは避けてください。万が一転職がうまくいかなかった時、家族の仲が険悪になってしまいます。

▲目次に戻る

35歳からの転職を成功させるポイント

35歳からの転職を成功させるためには、以下のポイントを押さえておく必要があります。

1. 「会社」だけではなく「仕事内容」も選ぶ
2. 同業種で経験値をアピールする
3. 条件にこだわりすぎない
4. 在職中に転職活動をする
5. 転職エージェントを利用する

それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。

「会社」だけではなく「仕事内容」でも選ぶ

新卒での就職活動では有名企業や大企業に惹かれた人も多いはず。

35歳からの転職は「会社名」も大事ですが「仕事内容」も重視してください。

たとえベンチャー企業・中小企業であっても、自分の経験を生かすことができ、評価してもらえ、やりがいのある仕事のほうが長く勤務することができます。

未経験より同業種・経験値をアピールしよう

中小・ベンチャー企業など例外はあるものの、35歳の転職は実績・スキルのある経験者が優遇されます。

同業種・同業界で今より規模の大きい会社・将来性のある会社に狙いを定め豊富な経験値をアピールすると、今より高い年収などよい待遇で転職できる可能性が高くなるでしょう。

給与や肩書こだわりすぎは×　希望条件は柔軟に交渉

35歳は社内でのポジションもかたまってきて、給与も伸びてくる時期です。

しかし転職の際の条件として給与や肩書きにこだわりすぎるとチャンスを逃してしまいかねません。

また提示された給与は高くとも、その後昇給がほぼないということもありえます。

希望条件は柔軟に交渉するようにしましょう。

できれば在職中に転職活動を

35歳の転職はタイミングよく自分に合う求人に出会えるかどうかで転職活動の期間が大きく左右されます。

タイミングが合わなければ転職活動が長期化することもめずらしくありません。

先に退職してから転職活動をすると、思いの外空白期間が長くなり焦ってしまうことも考えられます。

冷静に求人を選ぶためにも、在籍中に転職活動を始め、次が決まるまでは辞めないことをおすすめします。

35歳の転職は「転職エージェント」の利用は必須

転職サイトなどを使って自分で転職活動をすることもできますが、35歳からの転職は転職エージェントを利用が必須です。

転職エージェントは転職サポートのプロ。

自分とマッチする可能性のある求人を紹介してくれるので求人を探す手間が省け、面接のセッティングや内定後の条件交渉も行ってくれます。

転職エージェントであえれば応募書類の書き方、面接アドバイスから年収交渉までしてくれます。

35歳からの転職で転職エージェントを使いましょう。

あわせて読みたい

転職エージェントおすすめランキング！活用方法からメリット・デメリットまで徹底解説 いまや転職活動において自分が希望どおりに転職を成功させるためには「転職エージェント」を利用するのは必須です。 しかし、転職エージェントが増えている今、 「どの...

▲目次に戻る

35歳からの転職に関するよくある質問

35歳からの転職に関するよくある質問をまとめています。35歳からの転職について疑問や質問があるかたはぜひご覧になってください。

35歳の壁って何ですか？

「35歳を過ぎると転職が難しくなる」ということから「35歳の壁」という言葉が使われるようになりました。終身雇用が当たり前だった時代には、「35歳を過ぎた人を中途採用しても使いにくい」という考え方が一般的だったからです。
最近は35歳以上でも転職成功する人が増え、「35歳の壁は崩壊した」と言われるようになっています。

35歳からの転職に挑戦してもいい人はどんな人ですか？

「35歳の壁は崩壊した」とは言いますが、やはり、30代後半で転職して成功できる人とできない人がいるので、誰にでもオススメできることではないのが現実です。
十分な職歴や実績を持っている人、今の会社が倒産の危機にあるなど危ないという人、ワークライフバランスを重視して働きたい人、叶えたい人生の目標がある人なら、35歳からの転職に挑戦しても満足できる結果を得る可能性が高いと考えられています。

35歳を過ぎていたら転職をやめた方がいい人はいますか？

35歳を過ぎて転職をしても失敗に終わりがちな人はいます。そういう人は転職をオススメできません。
30代後半にふさわしいスキルや実績がない、現実逃避するために転職を考えている、家族が転職に反対している、という人は転職活動をしても残念な結果になりがちです。

▲目次に戻る

転職は35歳まで？！壁を突破する30代後半からの転職成功術　まとめ

「転職は35歳まで」は今や過去のことです。35歳を超えてからでも、転職は不可能ではありません。

転職する時には実績やスキル、交渉力など今まで社会人として培ってきた能力を存分にアピールしましょう。

また、転職を手成功させるためには以下の5つのことを実践してください。

1. 「会社」だけではなく「仕事内容」も選ぶ
2. 同業種で経験値をアピールする
3. 条件にこだわりすぎない
4. 在職中に転職活動をする
5. 転職エージェントを利用する

今の会社に将来性がない、もしくは達成したい目標があるなら年齢を気にせず思い切って転職活動をしてみてください。

あわせて読みたい

「40代の転職成功完全マニュアル」求められる人材・市場価値を理解して転職を成功させる8つのポイント 「40代で転職を考えているけどさすがに厳しいかも」 「40代で転職するときに大事なポイントはあるの」 「40代が利用すべき転職サービスってあるの」 最近では人手不足か...

▲目次に戻る