「派遣社員を辞めたい」と思ったときの辞める方法と注意点

派遣社員を辞めたい

派遣社員として働いていると、今の職場をどうしても辞めたくなるときがあるかもしれません。

仕事内容や職場の雰囲気になじめず「契約期間満了まで待てない」というとき、途中で辞めることはできるのでしょうか。

この記事では、派遣社員を辞めたくなったときに、辞める方法と注意点をお伝えします。また、派遣社員として働く人たちに共通する「辞めたくなるほどの悩み」と解決法もご紹介します。

今の職場を辞めたいと考えている派遣社員の人は、ぜひ最後までご覧ください。

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この記事の監修者
転職コンサル山田
コンサル山田

「日刊お仕事マガジン」編集長。
ウェブマーケティング会社経営者。上場企業からスタートアップまで7回の転職経験を元に「日刊お仕事マガジン」を運営。
転職ノウハウだけではなくビジネス全般、キャリアアップ、独立起業、最新ビジネスニュースなどをお届け。

派遣社員で契約期間内に辞めることは可能?契約違反にならないの?

派遣社員を辞めたい

派遣社員の雇用期間は3ヶ月や6ヶ月など、期間が決まっています。

今の職場を辞めたいときは、契約期間満了まで働き、契約更新せずに辞めるのが基本です。

通常は契約満了日の1ヶ月前くらいになると、派遣会社から次回の更新についての話があるはずです。派遣先が契約更新を希望しているかもしれませんが、更新しない旨を伝えることで、契約期間終了と同時に今の職場を辞められます。

しかし契約期間満了まで数ヶ月あり、それまで今の仕事を続けられないという場合もあるでしょう。

契約期間の途中でも、辞めることは可能です。

契約期間内でも「やむをえない理由」があれば派遣社員を辞めることは可能

契約期間内は基本的に辞められませんが、「やむをえない理由」がある場合は辞めることが認められます。

民法628条では、期間が決まった雇用契約を結んでいる場合でも、やむを得ない理由があれば各当事者は契約を解除できると定められています。

雇用側が契約期間内に辞めさせることができないように、派遣社員も契約期間内には基本的に辞めることができません。

しかしやむをえない理由があれば、契約期間内でも辞められるのです。つまり理由によっては辞められるということになります。

契約満了前に派遣社員を辞めると次の仕事に影響する?

「やむをえない」とは思ってもらえない理由で強引に辞めると、次の仕事を紹介してもらえる可能性は少ないでしょう。

無理にやめた場合、派遣先や派遣会社には、多大なる迷惑をかけてしまうからです。

派遣先は、契約途中で辞められたことで、業務が滞る可能性があります。派遣会社は信頼をなくしてしまうため、他の派遣社員の契約更新を拒否されるかもしれません。

やむをえない理由がある場合は仕方ありませんが、「会社の雰囲気が苦手」「嫌いな人がいる」などの理由で簡単に仕事を辞める人には安心して仕事を任せられません。

そのため理由によってはブラックリスト入りしてしまい、次の仕事の紹介がこなくなってしまうでしょう。

また辞める理由が病気などのやむをえない理由であっても、派遣会社によっては「自己管理できていない」とみなし、悪い印象を持つことがあります。その場合、次の仕事を紹介しても、病気を理由にまた途中で辞めるかもしれないと思われてしまうため、仕事の紹介が来なくなる可能性はあるでしょう。

誰でも体調を崩す可能性はありますが、やむをえない理由であっても派遣会社に迷惑をかけてしまうことに変わりはありません。なかには悪い印象を持つ派遣会社もあることを理解しておきましょう。

そのため、契約期間の途中で辞めたときは新しい派遣会社に登録して、仕事を紹介してもらった方がいいかもしれません。

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「派遣社員を辞めたい」その「やむをえない理由」について

派遣社員を辞めたいやむを得ない事情とは

先ほども述べましたが、派遣社員としての契約期間中であっても、やむをえない理由があれば辞められます。

契約満了まで待たずに辞めたい人は、やむをえない理由に当てはまるかチェックしてみましょう。

代表的な「やむをえない理由」について

やむをえない理由は決まっているわけではないため、この理由なら必ず大丈夫とはいえませんが、一般的には次のような理由の場合、「やむをえない」と思ってもらえることが多いようです。

派遣社員が辞める理由として、代表的な「やむをえない理由」をご紹介します。

  1. 病気や怪我で勤務が困難になった
  2. 家族の介護をすることになり、働けなくなった
  3. 家族の仕事の都合で転居しなければならなくなった
  4. 労働条件と実際の仕事内容が異なっている
  5. 派遣先でパワハラやセクハラなどのハラスメントがあり、明らかに派遣先に非がある

病気や介護、家庭の事情などを理由とする場合や、契約内容の不備、派遣先の法令違反などがある場合、やむをえないとして退職を認められることが多いようです。

このような理由で辞めたいと考えている人は、派遣会社に相談してみましょう。

スムーズに派遣社員を辞めるためには

やむをえない理由があれば、派遣先も納得してもらえるケースが多いのですが、何とか続けることはできないかと引き留められる可能性もあります。

辞める決意が固い場合は、スムーズに辞められるように準備をしておきましょう。

自分の病気を理由に辞める場合、「一時的な体調不良で、少し休んだら復帰できるのでは?」と説得されることも考えられます。

説得の余地を与えないためには、病院で診断書を取っておくとスムーズです。診断書を出されたら引き留めるわけにはいかないので、スムーズに辞めやすくなるでしょう。

職場の人間関係が大きなストレスとなり、鬱病になってしまう人もいます。心療内科や精神科で鬱病と診断された場合は、医師に診断書を書いてもらって派遣会社に相談しましょう。

転居が理由の場合、引っ越しなどの手続きの証明書を見せることで、やむをえないと思ってもらえます。

また職場のハラスメントに遭って辞めたい場合は、言われた言葉などをメモしておき、具体的な内容を伝えることが大切です。

このようにやむをえない理由であることを証明する書類を用意しておくことで、「途中で辞めるのはムリだ」と却下されたり、「もう少し頑張ってほしい」と引き留められたりすることなく、スムーズに辞められるでしょう。

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派遣社員を辞めるときの注意点について

派遣社員を辞める時の注意点

派遣社員が辞めるときには、注意しておくべきことがあります。できるだけ円満に辞めるためにも次のことに気をつけてください。

まず相談は派遣会社へ

派遣社員が今の派遣先を辞めたいときは、まず派遣会社に相談してください。

派遣先企業に直接相談すると、トラブルになるリスクがあるため厳禁です。派遣社員が雇用契約を結んでいるのは派遣会社なので、まずは派遣会社の担当者に相談しましょう。

派遣会社に相談することで、辞めなくても問題を解決できるケースもあります。たとえば業務内容がハードすぎて辞めたくなった場合、派遣会社に相談することで、仕事の量を改善してもらえる可能性もあります。

派遣会社は派遣社員と信頼関係を築き、長く働いてくれることを望んでいます。そのためには、派遣社員がよりよい環境で働けるように、一緒に悩みを解決する方法を考えてくれるはずです。

解決策が見つかれば、仕事を辞めなくてもすみます。やむをえない場合は、退職に向けて動いてくれるでしょう。

タイミングはできれば1ヶ月前までに

契約期間満了を待たずに辞めたい場合、「今すぐ辞めたい」と思ってしまうでしょうが、急に辞めると次の人が見つからないため、派遣先企業の業務に支障が出てしまいます。

次の人材を見つけて面接したり、引き継ぎをしたりするためには時間が必要です。できるだけ辞める1ヶ月前までには相談しましょう。

無断欠勤や当日欠勤はしないように

仕事を辞めたいからといって、無断欠勤や当日欠勤は厳禁です。派遣社員が無断欠勤した場合、派遣先から派遣会社に連絡が行きます。派遣会社は状況確認のため、派遣社員に連絡するという流れです。

もし派遣会社からの電話を無視すれば、緊急連絡先に連絡が行く可能性があります。また、通勤途中で事故に遭ったのかもしれないと考えられ、安否確認のため派遣会社のスタッフが自宅訪問する可能性もあります。それでも連絡がつかなければ、警察に相談するケースもあるようです。

やむをえず欠勤する場合は、派遣会社と派遣先に連絡する必要があります。社会人としての自覚がない行動は、多くの人に迷惑をかける可能性があるため厳禁です。

また、無断欠勤や当日欠勤をすれば信頼を失くすため、次の仕事は紹介してもらえなくなる可能性が極めて高いでしょう。

「今日は行きたくない」という日もあるでしょうが、自分のわがままで多くの人に迷惑をかけることを知っておかなくてはなりません。どうしても欠勤する場合は、必ず派遣会社と派遣先の両方に連絡してください。

次の仕事先が見つかってからがベター

派遣社員が仕事を辞めるときは、次の仕事が見つかってからがベターです。派遣社員は契約期間満了まで勤めると、雇用保険の失業給付の待機時間が最短で済みます。

しかし契約途中で仕事を辞めると退職理由が自己都合になるため、給付制限の期間があります。

すぐに次の仕事を紹介してもらえない可能性があるうえに、失業給付の支給にも時間がかかるため、無収入の期間が長くなってしまうでしょう。

仕事を辞めるときは、次の仕事先を見つけておいた方が安心です。

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「派遣社員を辞めたい」と思ったみんなの理由5選と解決法

派遣社員を辞めたいと思ったみんなの理由

派遣社員として働いている人の中には、「辞めたい」と思った経験がある人も多いことでしょう。

派遣社員はどのような理由で辞めたくなるのか、またどうやって解決すればいいのか、5つのパターンをご紹介します。

もしあなたが今、派遣の仕事や職場の環境に悩んでいるのなら、同じような悩みの解決方法をぜひ参考にしてください。

業務がつらくて辞めたい

仕事量が想定以上に多いと、毎日の仕事がハードすぎて辞めたくなるケースも少なくありません。

派遣社員に雑用を任せる職場もありますので、体力的に辛くなることもあるでしょう。

また業務内容によってはノルマが課される派遣会社もあります。ノルマ未達だからといってペナルティはない職場でも、まわりの視線が気になって居心地の悪さを感じることもあるようです。

派遣社員はスキルを活かす仕事を紹介してもらえますが、実際はスキルを生かせないケースもあります。

スキルアップして正社員を目指している人や、時給が高い仕事に就くことを目指している人にとって、スキルを磨くことができない仕事に甘んじるのはつらいことでしょう。

業務がつらいことに悩んでいる人は、派遣会社に相談しましょう。違う部署や作業に変えてもらえることもあります。仕方ないと諦めずに、派遣会社の担当者に相談してみることをおすすめします。

聞いていた業務内容と違いすぎて辞めたい

派遣先でスキルを活かせると思っていたのに、実際は聞いていた業務内容と違うということもあるものです。

多少のことであれば、これも仕事と思って割り切った方がよいでしょう。しかし、聞いていた業務内容と違いすぎる場合は、派遣会社との条件ミスマッチが原因かもしれません。

スキルアップを希望して派遣社員を選んでいるのに、自分のスキルを発揮できない仕事では、やりがいが感じられませんね。この場合は派遣会社に相談してください。

また待遇については事前に書面で知らされますが「残業があまりないと聞いていたのに実際は多い」などの問題があるときも、派遣先でなく派遣会社に相談しましょう。

派遣会社は派遣社員に相談された場合、速やかに対応しなくてはならないため、改善される可能性が高いです。

聞いていた業務内容と違うということをなくすためには、労働条件通知書や就業条件明示書を事前に交付してもらいましょう。

業務内容に曖昧な点があれば、具体的にどのような業務を担当するのか事前に確認しておくことで、ミスマッチを防げます。口頭だけで連絡を済ませる派遣会社は利用しない方が安心です。

人間関係がつらくて辞めたい

派遣社員は、職場の人間関係に悩んで辞めたくなることも少なくありません。職場に派遣社員が自分1人の場合、孤立してしまう人もいます。派遣社員ということで打ち合わせや会議に参加できず、疎外感を感じることもあるかもしれません。

また、仲間の輪に入りにくい職場もあるでしょう。派遣社員は契約期間が短いため、打ち解けてきた頃には契約満了ということもあるものです。しかし、孤独を感じるのは派遣社員にとってよくあることなので、慣れてしまうしかありません。社内の人間関係に煩わされないので、気楽というメリットもありますので、悪いことばかりではないと考えた方がよいでしょう。

また、嫌な上司がいる場合、毎日の出勤が憂鬱になるかもしれません。耐えるのが困難である場合は、派遣会社に相談しましょう。

もしパワハラに該当するような言動がある場合は、詳細を報告できるようにメモしておくことをおすすめします。この場合も派遣先に言うのではなく、派遣会社に相談してください。

精神的につらくて辞めたい

業務内容や職場での人間関係などが大きなストレスとなり、心身に不調をきたすこともあります。

精神的につらくて辞めたくなったときは、まず医療機関にかかりましょう。

責任感が強い人は、つらくても弱音を吐かずに頑張ってしまう傾向がありますが、無理しすぎると回復に時間がかかるかもしれません。

数日間休めば回復するのか、それとも職場を変わった方がいいのか医師に相談してください。

派遣会社に相談すれば労働条件を改善してもらえたり、派遣先を変えてもらえたりすることもあります。

将来への不安から辞めたい

「派遣切り」という言葉を耳にすることが増えた昨今は、派遣で働き続けることへの不安から辞めたくなる人もいるでしょう。

「次も契約更新してもらえるだろうか」「次の職場はすぐに見つかるだろうか」と考えると不安になってしまうものです。

数ヶ月ごとに契約更新する派遣社員は、どうしても立場が弱くなってしまいます。派遣社員を続けながらキャリアアップやスキルアップは可能か、派遣会社と相談してみるのもよいでしょう。

派遣社員として働くことに不安を感じるのであれば、得意分野を作ってスキルを磨くことで、多くの企業から求められる人材になれます。

契約更新の時期になると落ち着かないので派遣社員を辞めたいという場合は、派遣会社に相談し、将来的には正社員登用の可能性もある紹介予定派遣の仕事を紹介してもらう方法も検討してみてはいかがでしょうか。

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派遣社員を辞めたいに関するよくある質問

派遣社員を辞めたいに関するよくある質問をまとめています。派遣社員を辞めたいについて疑問や質問があるかたはぜひご覧になってください。

派遣社員を契約途中でやめることはできるの?
派遣社員は原則的には契約期間中に辞めることはできません。辞めるときは契約期間が終了したのちに契約更新をしないという形で辞めるのが一般的です。
でも、「やむを得ない理由」がある場合は、派遣契約が終了する前でも辞めることは可能です。
派遣社員を契約の終了前に辞めることができる「やむを得ない理由」ってどんな理由ですか?
一つは、病気・ケガとか遠いところへ引越すなど、明らかに働き続けることが不可能になる理由です。例えば、「長期間の入院・治療が必要になる病気になった」「配偶者の転勤で遠くへ引越すことになった」「家族の介護をすることになった」という理由です。もう一つは、派遣先に明らかな問題があるという理由です。例えば、「派遣の条件と実際の仕事が違う」「職場でパワハラやセクハラがある」などの理由です。
派遣社員をやめるときに注意することはありますか?
「やめたい」と思ったら、まず、派遣先ではなくて派遣会社に相談しましょう。タイミングはできればやめる日の1ヶ月前までに、というのが望ましいですが、やめる理由によっては難しい可能性もあります。
やめることが決まったからと言って、残りの派遣期間中に無断欠勤はNGです。それから、派遣をやめるならば、次の仕事が見つかってからやめる方がオススメです。

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派遣社員を辞めたい まとめ

派遣社員は基本的に契約期間が満了するまで辞められませんが、どうしても辞めたいときは派遣会社に相談してみましょう。

その理由が「やむをえない」と判断された場合、途中で辞めることも認められます。

また、辞めたくなるほど仕事や職場の人間関係が辛くなることもあるでしょう。そのときも派遣会社に相談すれば、労働環境や仕事内容を改善するために働きかけてくれることがあります。

状況が改善されたら、辞めたいと思わずにすむため、気持ちを新たにして仕事に取り組めるでしょう。派遣社員として働く人は、同じ悩みを抱えていることが多いものです。

やむをえない場合を除き、できるだけ辞めなくてすむように、まずは解決法を試してみてくださいね。

秘書ひとみさん

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この記事の監修者

「エーマッチ」編集長。
コンサル・マーケティング会社経営者で自らも7回もの転職経験者。
自らの転職経験を元に転職エージェントマッチングの「エーマッチ」を運営。転職エージェントの紹介だけでなく転職ノウハウ、キャリアアップ・独立起業などビジネス全般、最新ビジネスニュースなどをお届け。

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