宅地建物取引士(宅建士)は独学で合格可能なのか勉強時間・勉強方法を解説

宅地建物取引士(宅建士)独学合格

合格率が15%前後という宅地建物取引士(宅建士)ですが、独学で合格するのは難しいのでしょうか?

独学で合格したというブログがたくさんある一方で、独学をやめて通信講座や資格予備校で勉強したという人のブログや合格体験記もあります。

この記事では、独学で宅地建物取引士(宅建士)の資格取得を目指すことについて様々な角度から解説します。

ぜひ参考にしてください。

この記事で伝えたいこと

  • 宅地建物取引士(宅建士)の試験は独学で合格するのは難しいのか
  • 宅地建物取引士(宅建士)の試験勉強を独学でするメリットとデメリット
  • 宅地建物取引士(宅建士)を独学で試験勉強するのに向いている人
  • 宅地建物取引士(宅建士)を独学する人にオススメしたい効率の良い勉強方法のポイント
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この記事の監修者
転職コンサル山田
コンサル山田

「日刊お仕事マガジン」編集長。
ウェブマーケティング会社経営者。上場企業からスタートアップまで7回の転職経験を元に「日刊お仕事マガジン」を運営。
転職ノウハウだけではなくビジネス全般、キャリアアップ、独立起業、最新ビジネスニュースなどをお届け。

宅地建物取引士(宅建士)の試験に独学で合格するのは難しい?

宅地建物取引士(宅建士)の試験に独学で合格するのは難しいのでしょうか?

ここでは、宅地建物取引士(宅建士)の独学について通信講座を受講する場合と、資格予備校に通う場合と比べて解説します。

独学で受かった人が実際いるので無理ではない

ネットで調べてみると、「宅地建物取引士(宅建士)の試験に独学で合格した」人のブログがいくつも見つかります。

宅地建物取引士(宅建士)は毎年20万人以上の受験者がいる人気資格なので、テキストや問題集などの教材も豊富に市販されています。

なので、それを使えば自分ひとりで勉強することは可能です。

ただし、通信講座や資格予備校のHPでは「独学で合格できなかったので、通信講座や資格予備校で勉強して合格できました」という合格体験記をよく目にします。

独学で宅地建物取引士(宅建士)の試験に合格するのは無理ではありませんが、誰でもできることではないです。

通信講座を利用するほうが効率の良い勉強方法かも

多くの通信講座は講義動画を配信しています。

通信講座を受講しても、自分で勉強することになりますが、講義動画を視聴した方がわかりやすいという人は多いはず。

特に、実務経験がなかったり、法律の勉強をしたことがない人は自分ひとりで勉強するよりも教えてもらった方が効率が良い可能性が高いです。

また、通信講座はモチベーションを維持できるよう工夫した学習サポートを提供しているところも多いです。

そのようなサポートを利用して1人で勉強を続ける方が、早く合格にたどり着ける可能性があります。

受講料が安い通信講座もあるので、早く合格したいと考えている人は通信講座も検討してみる価値アリです。

時間と予算に余裕があるなら資格予備校に通うのもアリ

資格予備校に通って、カリキュラムに従って真面目に勉強すれば早く合格できる可能性が高いです。

ただし、

  • 授業料が高い
  • 予備校に通って講義を受けるだけ時間に余裕がある

という2つのポイントが問題にならない人でないと無理です。


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宅地建物取引士(宅建士)の試験勉強を独学でするメリット

ここでは、宅地建物取引士(宅建士)の試験勉強を独学でするメリットを紹介します。

独学の場合は、以下4つのメリットがあります。

コストをかけずに合格を目指せる

独学の場合は、テキストや過去問集など教材を購入するだけで勉強することができます。

実は、宅地建物取引士(宅建士)の資格試験を受験して合格、登録するまでに結構な費用がかかります。

具体的には、

  • 受験料7,000円(2022年4月現在)
  • 「宅地建物取引士資格登録に係る実務講習」の受講料20,000円くらい(実務経験が2年未満または無い人)
  • 資格登録手数料37,000円
  • 宅地建物取引士証の交付手数料4,500円

などです。

受験から登録まで6万円以上の費用がかかるわけですから、受験勉強になるべくお金をかけたくないと考える人は多いです。

勉強時間・場所を好きに選べる

独学の場合は、勉強時間や勉強場所を好きに選ぶことができます。

資格予備校に通う場合は、決められた時間割で講義を予備校で受けなければいけません。

独学ならば、自分の都合で勉強時間を決めて、自宅、図書館、お気に入りのカフェ、など好きな場所で勉強することができます。

自分に合う勉強方法やスケジュールで学べる

学生時代に自分に合う勉強法を見つけている人は、自分のスタイルで独学の方が効果を期待することができます。

宅地建物取引士(宅建士)の試験は暗記中心と言われています。

自分に合う暗記方法をすでに身につけている人は、独学でバリバリ暗記していくことも可能です。

また、独学の場合は勉強のスケジュールも自由に決めることができます。

得意科目がある人はそこは軽めにして不得意科目を集中的に勉強する、など自分に合うスケジュールで勉強できます。

出張、残業、家族の行事、などに合わせてスケジュールを柔軟に決めることができるのも、独学のメリットです。

主婦や会社員でもスキマ時間を利用して勉強できる

会社員や主婦の場合、まとまった勉強時間を確保することが難しいというハンディがあります。

独学なら、通勤時間、昼休み、家事の合間、などスキマ時間を利用して勉強することが可能です。

忙しくて勉強時間の確保が難しい人には勉強時間を自由に選べる独学がメリットになります。

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宅地建物取引士(宅建士)の試験勉強を独学でするデメリット

ここでは、宅地建物取引士(宅建士)の試験勉強を独学でするデメリットを紹介します。

独学の場合、以下7つのデメリットがあります。

学習スケジュールの管理を自分でしなければいけない

資格予備校や通信講座の場合、1年から数ヶ月の勉強で合格できるように学習スケジュールが組まれていることが多いです。

なので、そのスケジュールに従って勉強を進めていけば良いだけです。

独学の場合は、10月に行われる宅地建物取引士(宅建士)の試験に向けて、

  • いつから勉強を開始して
  • 科目ごとの学習スケジュールも決めて
  • さらに進捗管理をして

と全部一人で行わなければなりません。

せっかく学習スケジュールを決めても、急な出張や残業、自分や家族の病気でスケジュール変更、という可能性も大いにあります。

そのうち、面倒臭くなって、いやになって、…、ということにもなり得ます。

勉強を続けるモチベーションを保ちにくいかも

独学の場合、勉強を続けるモチベーションを保ちにくい、と感じる人は多いです。

定期試験の前になると部屋の掃除をしていたタイプの人はそうなりやすいかも。

資格予備校に通っていると、いつも同じ目標を持つ受講生に囲まれて刺激を受けながら講義を受けます。

講師から直接励まされる機会もあるので、モチベーションを保ちやすい環境で勉強できます。

通信講座もモチベーション維持を促す補助教材を用意しているところは多いです。

勉強方法が間違っていても気づかない可能性アリ

独学の場合、勉強方法が間違っていても試験に不合格になるまで気がつかないという可能性があります。

最悪の場合、何度か不合格になってから「もしかして、勉強方法が間違っているのかも…」とやっと気がつくことも。

資格予備校や通信講座で決められたカリキュラムに従って勉強していれば、このような事態は避けられます。

わからないところを自分で解決する必要がある

独学で最大のデメリットとなるのは、わからないところを自分で解決しなければならないことです。

特に、実務経験がない人や法律を勉強したことがない人には、難しい可能性があります。

資格予備校に通えば、わからないところは直接講師に質問することができますし、通信講座は質問受けサービスを提供しているところもあります。

わからないところが次々と出てきても解決できずに積み上がっていくと、「もう勉強したくない」と思ってしまうことも。

自分に合うテキストや問題集を見つける必要もある

独学の場合は、自分でテキストや問題集を見つけて購入しなければいけません。

資格学校や通信講座ならオリジナルのテキストなど教材が決まっているので、自分で探す必要がありません。

宅地建物取引士(宅建士)のテキストや問題集は種類が豊富です。

それだけに、自分に合うものが見つけるのに時間がかかってしまうことも。

特に、初めて宅地建物取引士(宅建士)の試験に挑戦する、という人は迷いがちです。

自分で過去問を研究しなければならない

資格学校や通信講座は宅地建物取引士(宅建士)の過去問を徹底的に研究してオリジナルのテキストを作っています。

講義も同様です。

なので、カリキュラムに従って講義を受けていれば、過去問の頻出分野を自然に学べるようになっています。

独学の場合は、自分で過去問を研究してよく出るところ、出ないところを研究して勉強しないといけません。

勉強時間は目安の200~300時間よりもかかる可能性が高い

宅地建物取引士(宅建士)の試験に合格するために必要な勉強時間は200~300時間が目安と言われています。

1日1時間の勉強を毎日続けたら、7~10ヶ月かかるイメージです。

独学の場合はもう少し長く勉強時間が必要になる可能性があります。

  • わからないところは自分で解決
  • テキストや問題集は自分で探す
  • 自分で過去問を研究

など一人でしなければいけないことが多いので、時間が余計にかかりがちです。

特に、実務経験がない人や法律を初めて勉強する人は時間がかかってしまうのでは…。

また、一人で勉強しているとモチベーションを保ちにくく、勉強のスケジュールが遅れても「まあいっか〜」となる人もいるはずです。

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宅地建物取引士(宅建士)を独学で試験勉強するのに向いている人

独学で宅地建物取引士(宅建士)の試験に合格することを目指すメリットとデメリットを紹介しました。

それでは、宅地建物取引士(宅建士)を独学で試験勉強するのに向いている人というのはどういう人なのでしょうか?

ここでは、以下4つのタイプの人を紹介します。

実務経験がある人、法律の勉強をしたことがある人

実務経験がある人や法律の勉強したことがある人は独学でも宅地建物取引士(宅建士)の試験に合格できる可能性が高いです。

試験問題に出てくる専門用語や法律用語に慣れているので、勉強するのがそれほど難しくないからです。

特に、民法の知識がしっかりとしていれば、1番難しいとされている権利関係の分野をそんなに苦労せずにクリアできるはず。

独学でも時間をかけずに合格が手に届く可能性があります。

勉強時間や勉強方法をマイペースで進めたい人

勉強時間や勉強方法をマイペースで進めたい人も独学に向いています。

資格予備校や通信講座のテキストや講義は多くの人にわかりやすいようにできています。

でも、全ての人に合っているというわけではありません。

学生時代にオリジナルの勉強方法を確立している人なら、独学でも合格を目指すことは可能です。

また、早く合格するよりも、自分らしさを貫くことが大事、という人も独学がオススメです。

お金をかけずに試験合格を目指したい人

お金をかけずに宅地建物取引士(宅建士)の資格を取りたい人も独学が向いている可能性が高いです。

宅地建物取引士(宅建士)の試験は中小企業診断士の試験のように受験科目数が多くないので、テキストや問題集などの教材費にそれほどお金がかかりません。

勉強時間は多くかかるかもしれませんが、合格までのコストを節約したいのなら、独学が向いています。

会社員、主婦等まとまった勉強時間を確保しにくい人

会社員、主婦等まとまった勉強時間を確保しにくい人も独学が向いている可能性があります。

独学ならば勉強時間を自由に決められるので、始業前、昼休み、家事の合間などのスキマ時間を利用して勉強できるからです。

宅地建物取引士(宅建士)の試験は出題範囲が広くて暗記が多いので、直前にまとめて勉強すれば良いというものではありません。

コツコツとスキマ時間の勉強を積み重ねていけば、合格が手に届く可能性は高いです。


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宅地建物取引士(宅建士)の独学にオススメ!効率の良い勉強方法のポイント

ここでは、独学で宅地建物取引士(宅建士)の勉強をする人にオススメしたい効率の良い勉強方法のポイントを紹介します。

ぜひ参考にしてください。

100%理解なんて無理!7割正解で合格する勉強で良い

ありがちなのは、テキストを100%理解しないと合格できない、という勘違いです。

そんなことはありませんし、そもそも100%テキストを理解するなんて無理です。

宅地建物取引士(宅建士)の試験は合格基準点が7割くらいです。

なので、7割強正解できる勉強をすれば良いのです。

完璧を目指す必要はありません。

過去問を重点的に勉強する方法が効率的

一般的には、過去問を重点的に勉強する方法が効率的です。

過去問で何度も出題されているところを確実に正解できるようにしておくのがオススメです。

まずは、過去問を研究して頻出分野を見つけましょう。

何度も出題されているところを見つけたら、解答の解説をよく読んで勉強します。

解説がよく理解できなかったら、その時初めてテキストの該当箇所を読めば良いのです。

この繰り返しで、7割強は確実に正解できるようになるはずです。

テキストを先に勉強するほうが合っているならそれでも良い

過去問を重点的に勉強する方が効率的と言われても、どうしてもそのやり方では気持ち悪いという人もいます。

そういう場合は、テキストを先に勉強してもOKです。

ただし、じっくり完璧に勉強してはいけません。

できれば、初心者向けに簡単に書かれていてページ数少な目なテキストを選んでサラッと全体に目を通すくらいにしておきましょう。

宅地建物取引士(宅建士)の試験について全体的なざっくりとしたイメージがわかれば大丈夫です。

その後で、過去問に進んでください。

過去問が先でもテキストが先でも復習は絶対必要

過去問を先に勉強しても、テキストを先に勉強しても、復習は絶対にしてください。

勉強する順番に関係なく、問題解きっぱなし、テキスト読みっぱなし、では全部忘れてしまうのが普通です。

勉強ができる人やテストで良い点を取る人、というのは、頭が良いというよりは、復讐をしっかりしている人です。

東京大学の池谷裕二教授によれば、一度勉強したことを、1ヶ月以内に2回、3回と復習することで脳の中で知識として定着するそうです。

宅地建物取引士(宅建士)の試験は暗記問題が中心です。

きちんと復習して、暗記力を伸ばしましょう。

参考池谷裕二「「復習4回」で脳をダマすことができる」プレジデントオンライン

スキマ時間を有効活用する

宅地建物取引士(宅建士)の試験は出題範囲が広いので、試験直前にまとめて勉強するのはオススメできません。

それよりも、スキマ時間を使ってコツコツと勉強していく方が効率的です。

また、宅地建物取引士(宅建士)の試験は2時間で50問なので、1問あたりにかけられる時間は平均2分半くらいです。

短い時間で勉強する習慣をつけておけば、試験本番に役立つ可能性大です。

睡眠時間はしっかりとったほうが暗記に有利

睡眠時間を削ってまで勉強してはいけません。

まず、睡眠不足は集中力を低下させるので、試験勉強をしている間は夜きちんと眠るようにしましょう。

甲南大学知能情報学部の前田多章先生によると、記憶能力をじゅぶんに引き出すには十分な睡眠時間を取ることが大切だそうです。

宅地建物取引士(宅建士)の試験は暗記が大事と言われています。

睡眠をおろそかにすると、合格が遠のいてしまう可能性もあります。

参考前田多章 知っていますか?「勉強に効果てきめんな睡眠」の手に入れ方

独学は難しいと感じたら通信講座を選択肢として検討してみる

独学でスタートしてみたけれど「やっぱり難しいな」と感じたら、通信講座を選択肢として検討してみるのもアリです。

通信講座を受講しても、基本的には1人で勉強することになります。

でも、

  • 講義動画を視聴できる
  • 過去問を分析して作られたオリジナルテキストがある
  • 質問できる通信講座もある
  • 学習スケジュール管理、モチベーション維持などをサポートしてくれる

など、独学にはない魅力的なメリットがあります。

コスト的には独学よりも高くなるかもしれませんが、安い受講料の通信講座もあります。

一度検討してみる価値アリです。
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宅地建物取引士(宅建士)は独学で合格可能なのか まとめ

独学で宅地建物取引士(宅建士)の試験に合格することを目指すことはできます。

ただし、誰にでもオススメできる方法ではありません。

この記事で紹介した、独学で宅地建物取引士(宅建士)の資格取得を目指すことのメリット、デメリット、向いている人を参考にして検討してください。

独学でいく!と決めたら、効率の良い勉強のポイントを参考にして、頑張ってください。

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この記事の監修者

「エーマッチ」編集長。
コンサル・マーケティング会社経営者で自らも7回もの転職経験者。
自らの転職経験を元に転職エージェントマッチングの「エーマッチ」を運営。転職エージェントの紹介だけでなく転職ノウハウ、キャリアアップ・独立起業などビジネス全般、最新ビジネスニュースなどをお届け。

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