「ブラッシュアップ」の意味・使う際の注意点&ブラッシュアップの方法を解説

ブラッシュアップ

「ブラッシュアップ」は「磨きをかける」「さらに良くする」という意味でビジネスシーンでは企画やスキルに対して用いられます。

例文や類語、使う際の注意点をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

この記事で伝えたいこと

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この記事の監修者
転職コンサル山田
コンサル山田

「日刊お仕事マガジン」編集長。
ウェブマーケティング会社経営者。上場企業からスタートアップまで7回の転職経験を元に「日刊お仕事マガジン」を運営。
転職ノウハウだけではなくビジネス全般、キャリアアップ、独立起業、最新ビジネスニュースなどをお届け。

「ブラッシュアップ」の意味は「磨きをかける」

「ブラッシュアップ」は「磨きをかける」という意味で使われるカタカナ語ですが、使うシーンにより意味が異なります。

「ブラッシュアップ」のビジネス上での意味

ビジネスシーンでの「ブラッシュアップ」には「磨きをかける」「向上させる」「洗練させる」「練り上げる」という意味があります。

  • 企画 アイデア
  • 資料
  • 作業方法、行程
  • スキル

などに対して使われます。

「ブラッシュアップ」の製品・アプリ等に関する意味

製品に関して「ブラッシュアップ」が用いられる場合、「開発・改良」を意味します。

新製品を一から開発するのは時間や費用がかかるため、既存の製品をブラッシュアップして「売れる商品」を作り出す企業が増えています。

アプリ利用時に「ブラッシュアップしました」となった場合、最新バージョンがインストール可能になったこと、あるいはインストール済となったことを指します。

アプリに関して使われる場合は、ブラッシュアップ=「バージョンアップ」と言えます。

「ブラッシュアップ」のプライベートでの意味

ビジネス以外で「ブラッシュアップ」を使う場合は、特定のスキルを磨くことを目指す活動全般に用いられます。

  • 習い事
  • スクール
  • ジム

などに用いられるでしょう。

「ブラッシュアップ」の語源・由来

「ブラッシュアップ」は英語の「brush up」からきた言葉です。

「brush up」にも「磨きをかける」という意味がありますが、日本のビジネス用語の「ブラシュアップ」とはニュアンスが異なるため注意しましょう。

※英語と日本語の意味の違いについて、詳しくは以下で

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「ブラッシュアップ」の読み方・発音

「ブラッシュアップ」の発音記号は「bˈrʌʃʌ`p」(ブ・ラァ・シャ・プ)です。

カタカナ語の場合は「ア」を少し強く読みますが、基本的にはアクセントなしでOKです。

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「ブラッシュアップ」の使い方

ビジネスシーンで「ブラッシュアップ」を使う場合、特に目上の人に使う場合には注意が必要です。

例文から使い方を確認しましょう。

「ブラッシュアップ」を使った言葉

ブラッシュアップの略語として「BU」を使う方もいます。

しかしあまり一般的ではないことに加え、「ビジネスユニット(business unit)」を「BU」と略することもあるため、誤解されてしまう可能性がありますので、注意が必要です。

「ブラッシュアップ」の例文

  • この企画だけど、ブラッシュアップして再提出してくれる?
  • 資料を先方に提出する前に、この会議でブラッシュアップさせたいと思っています。
  • 概要は決まったので、これからブラッシュアップしていきます。
  • 英語学習をして、語学力をブラッシュアップするつもりです。

「ブラッシュアップ」を上司・取引先に使う場合

「ブラッシュアップ」は改善を要求する時に使われる言葉のため、目上の人に使う場合は注意が必要です。

近い関係の上司であれば「ブラッシュアップが必要だと思います」と伝えることもできます。

しかし「ブラッシュアップ」には「より良いものが必要」という意味が込められているため、現在の仕事や企画を否定する形にならないように注意しましょう。

取引先に改善を依頼する場合、言葉遣いに細心の注意をする必要があります。

発注方法などに改善の必要がある場合には「業務改善依頼書」、品質の安全性に問題がある場合には「品質改善依頼書」の形を取り、失礼のないように依頼しましょう。

「ブラッシュアップ」をメールで使う場合

「ブラッシュアップ」はビジネス用語として定着しているため、基本的にはメールの文章で使ってもOKです。

メールで使う場合には以下の点に注意しましょう。

  • 企画やプロジェクトの場合→ブラッシュアップする

例)他社との差別化を図るためにプロジェクトをブラッシュアップする必要があるかと思います。

  • 資料等の場合→ブラッシュアップを図る

例)再度市場調査をした上で、企画書のブラッシュアップを図ります。

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「ブラッシュアップ」の間違った使い方・注意点

「ブラッシュアップ」は英語の「brush up」から来た言葉ですが、意味が微妙に異なるため注意が必要です。

さらに、使い方によっては批判的にとらえられてしまう恐れがあります。

注意点をまとめました。

「ブラッシュアップ」は英語と日本語でニュアンスが異なる

英語の「brush up」には「磨きをかける」という意味のほかに、

  1. 人の〉身なりを整える。
  2. 古くなったもの・錆びたもの・失ってしまったスキルなどを、再び使えるように磨きをかける

という意味もあります。

「より良くする」「改善する」という意味ではあまり使われないので注意しましょう。

また、「brushup」と記述すると名詞となり、

  1. 磨き、身づくろい
  2. (忘れかけた学問などの)磨き直し勉強

となります。

引用リンク Weblio英和・和英辞典

「批判」と取られないよう注意

ブラッシュアップの必要性を伝える際には、伝え方に注意する必要があります。

相手のシステムや製品に欠点がある…と感じさせるような言い方を避け、「より良いものにしたい」という気持ちを伝えましょう。

またブラッシュアップのための会議の際には、出来ていない点を並べ立ててチームの士気を下げたくないものです。

誰でも、一生懸命作った資料や企画の欠点を言われると落ち込むものですよね。

相手に批判ととられないように改善点を指摘するためには、客観的なデータやニーズに基づいて指摘することが大切です。

自分の意見・批判でなく、消費者や取引先の求めるものと照らし合わせて意見を述べるならば、会議もスムーズに進むでしょう。

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「ブラッシュアップ」の類語は「スキルアップ」

「ブラッシュアップ」の類語は「スキルアップ」です。

しかし「スキルアップ」は企画や資料に使うことはできませんし、「ブラッシュアップ」と異なる点もあります。

両者の違いを確認しておきましょう。

「ブラッシュアップ」と「スキルアップ」の違い

「スキルアップ」は「skill(能力)」と「up(上げる)」を合わせてできた言葉です。

訓練したり、新たに資格を取ったり…と、能力を向上させる活動に携わることを指して使われます。

「スキルアップを図る」「スキルアップする」というように使いますが、和製英語のため英文で使うことはできないので注意しましょう。

対して「ブラッシュアップ」を能力に関して使う場合には、すでに習得した能力・技能をさらに向上させることを意味します。

新たに資格取得をする場合には、「ブラッシュアップ」は使いません。

両者のニュアンスの違いを身に着けておきましょう。

「スキルアップ」の例文

  • スキルアップするために言語学習を始めました。
  • さらなるスキルアップを目指し、御社に応募致しました。
  • 新人のスキルアップを図るために研修を行う。

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「ブラッシュアップ」を日本語で言い換えるなら「改善」

「ブラッシュアップ」を言い換えたい時は「改善」を使いましょう。

「改善」を使った場合の例文をご紹介します。

「改善」に言い換えたときの例文

  • 業務改善の提案を致します。
  • 現在の企画には幾つか改善点があります。

注意点として、「改善」はスキル・能力に用いることはできません。

スキルに対して使う場合には「向上」を使いましょう。

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「ブラッシュアップ」を英語で言い換えるなら「refine」

英文で「ブラッシュアップ」の「より良くする」という意味を伝えたい場合には、「refine」を使いましょう。

「refine」には「精練する」「洗練させる」という意味があります。

例文を見ながら使い方を確認しましょう。

「refine」に言い換えたときの例文

  • We need to refine the sales materials. (営業資料を精練させる必要がある)
  • He needs to refine his skills and try again later.  (彼は技能を洗練させてから挑戦し直す必要がある)

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「ブラッシュアップ」の必要性

商品開発において「ブラッシュアップ」は基本となりますが、その理由・目的を理解していないと効果的なブラッシュアップを行うことはできません。

改めて「ブラッシュアップ」の大切さを確認しておきましょう。

品質・サービスの改善に繋がる

すでに利益を生んでいる商品やサービスであっても、改善点は必ずあります。

ライバル社や新規参入企業は、あなたの会社の既存商品・サービスを徹底的に研究し、欠点を洗い出した上で、その上を行く商品・サービスを提供しようとしています。

常に改善点を見つけ、時代のニーズに合ったものに変化させて続けていくことで、常に選ばれ続ける商品・サービスを生み出すことができます。

より良い企画・計画が生まれる

ブラッシュアップのための会議では、「新たな目線で評価する」「客観的な目線で分析する」ことが求められます。

第三者の目線で評価することで、今まで気づかなかったニーズを意識するようになったり、新たな企画を思いついたりするものです。

「この企画イマイチだな…」と感じる時にこそ、ブラッシュアップが必要です。

効率が上がる

受注方法等のシステムを改善すると、生産効率が上がり会社の利益に繋がります。

特に現在のシステムでミスが頻発している場合は、ブラッシュアップが不可欠でしょう。

現存のシステムをタスク化し、誰がどの作業を行うかを明確にすることで、より良いシステムの構築がしやすくなります。

キャリアを積むために不可欠

個人のスキルや語学力をブラッシュアップさせることは、キャリアアップのために不可欠です。

目の前にある仕事だけでなく、目指す仕事のために必要なスキルを身に着けるために時間を使いましょう。

そのためには、自分のキャリアプランを立てることも大切です。

キャリアプランを立て、何歳までにどんなスキルを身に着けるべきなのかを明確にし、コツコツと努力することがキャリアアップの近道と言えます。

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上司・取引先から「ブラッシュアップ」するよう言われたとき

「この企画(資料)、ブラッシュアップして再提出ね」

なんて言われたら落ち込んでしまうかもしれません。

しかしブラッシュアップの機会をポジティブにとらえるなら、ビジネスマンとしてさらに成長することができます。

「否定」ととらえず、積極的に取り組む

「ブラッシュアップ」は欠点のあるものに対して行うものではなく、改善の余地があるもの、より良くなると見込まれるものに対して行うものです。

そのため、ブラッシュアップするように指示された時には「否定された」と考えるのでなく「伸びしろがあると見てもらえた」と積極的にとらえましょう。

自身の成長の機会にもなるので、まずは気持ちを切り替えて改善に取り組む必要があります。

課題点を明確にする

まずは現在の企画・資料を見直し、変更すべき点とすべきでない点を明確にします。

「改善しなくては!」と全体を変えてしまうのは危険です。

上司や取引先の意向を考えながら課題点を明確にしたら、そのための具体的な変更案を幾つか挙げてみましょう。

客観的に評価する

自分にとっては完璧な企画・資料だったかもしれませんが、ブラッシュアップの際には第三者の目線で再度見直す必要があります。

顧客層を見ながら、どの年代のどんな価値観の人に訴える商品・サービスを作りたいかを再度考え、顧客の立場に立って評価してみましょう。

勇気をもって新しい方法にチャレンジする

長い時間をかけて練り上げた企画を再構築するためには、勇気が必要です。

また生産方法等をブラッシュアップする場合、実行に移すのは大きな決断となります。

しかし、変化を恐れずに前進する人こそが出世のチャンスを掴むものです。

今変化を恐れずに改善することで、今後世間や取引先のニーズが変化した時にも焦らずに対応できるようになります。

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ブラシュアップの意味と使い方 まとめ

「ブラッシュアップ」は「磨きをかける」「さらに良くする」という意味のビジネス用語です。

企画・資料・作業方法・スキルなどに対して「ブラッシュアップする」「ブラッシュアップさせる」と言います。

プライベートで使う場合には習い事・スクール・ジムなど特定のスキルを磨く活動に対して用いられます。

語源は英語の「brush up」で、身なりを整える。古くなったもの・失ってしまったスキルなどを、再び使えるように磨きをかける。…という意味になります。

ビジネス用語の「ブラッシュアップ」と同じニュアンスを英文で伝えるならば、「refine」を使いましょう。

類語は「スキルアップ」ですが、「スキルアップ」はまだ持っていない資格等に対しても使われるのに対し、「ブラッシュアップ」はすでに持っているスキルを向上させる際に使われます。

ブラッシュアップに取り組むと

  • 品質・サービスの改善に繋がる
  • より良い企画・計画が生まれる
  • 効率が上がる
  • キャリアを積める

といったメリットがあります。

変化の激しい社会で生き残るためには、ブラッシュアップが不可欠です。

ブラシュアップの目的や方法を正しく理解し、一段階上のビジネスマンを目指しましょう。

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「エーマッチ」編集長。
コンサル・マーケティング会社経営者で自らも7回もの転職経験者。
自らの転職経験を元に転職エージェントマッチングの「エーマッチ」を運営。転職エージェントの紹介だけでなく転職ノウハウ、キャリアアップ・独立起業などビジネス全般、最新ビジネスニュースなどをお届け。

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