40代派遣社員の現状は厳しい?活躍する人・仕事が決まらない人の違いを解説
「40代で派遣社員になるのは厳しいのかな?」
「仕事が決まらなかったらどうしよう。どうすれば活躍する人になれるの?」
40代は、これまでのライフスタイルによる差が大きくなりやすい時期です。
責任ある仕事を任される人、経験を活かして最後の転職に踏み切る人、子育てが落ち着いて再就職を目指す人など仕事との関わりが多様化するため、人と比べながら働くのが難しいタイミングだともいえそうです。
そんな40代で派遣社員の方は多くの悩みを抱えている人もいるのではないでしょうか。
今回は、40代で派遣社員のメリットやデメリットを紹介しながら、今後活躍する人・仕事が決まらない人の違いを解説します。
この記事で伝えたいこと
「エーマッチ」編集長。
ウェブマーケティング会社経営者。上場企業からスタートアップまで7回の転職経験を元に転職エージェントマッチングメディア「エーマッチ」を運営。
転職ノウハウだけではなくビジネス全般、キャリアアップ、独立起業、最新ビジネスニュースなどをお届け。
40代派遣社員のメリット・デメリット
まずは、40代派遣社員のメリットやデメリットを確認していきましょう。
40代派遣社員のメリット
- 時給が高い
- 時間の融通が利くためプライベートとの都合をつけやすい
- 正社員で就職できなくても派遣社員なら仕事が見つかりやすい
- 派遣会社にキャリアの棚卸しを手伝ってもらえる
40代で派遣社員になるメリットは、大きく分けて4つあります。
メリット1:時給が高い
派遣社員は一般的なアルバイトやパートより時給が高く設定されていることが多く、場合によっては正社員の月給を時給換算した金額より高くされていることがあります。
正社員は残業や休日出勤が多いからこその結果ではありますが、派遣社員は短時間でも稼ぎやすい雇用形態なのです。
メリット2:時間の融通が利く
自分で働く時間を選んだり自分に合わせて会社を選んだりしやすく、プライベートとの都合をつけいやすいという特徴があります。
子どもの手がまだ完全に離れていない人や、両親の介護で忙しい人にうってつけの働き方だといえるでしょう。
メリット3:派遣社員なら仕事が見つかりやすい
正社員として就職することは叶わないものの、派遣社員であれば仕事がある、というケースは少なくありません。
雇用形態にこだわらず、「働くこと」自体を優先したいのであれば、消去法で派遣社員になるのもよいでしょう。
メリット4:派遣元会社がキャリアのサポートをしてくれる
過去の職歴や経歴を詳しくヒアリングしてくれるため、自分の経験がどんな業界・職種で活かせるのか、派遣元会社からアドバイスしてもらうことができます。
自分一人では気づかなかった可能性を見出せますから、仕事選びに困っている人ほど派遣会社を利用していきましょう。
40代派遣社員のデメリット
- 既存の正社員やパートから風当たりが強いこと
- 業界によっては市場価値が下がること
- 短期間の契約でしか働けないこと
40代で派遣社員になるデメリットも存在します。
デメリット1:既存の正社員やパートからの風当たりが強くなることも
どうせ短期でいなくなるのだからと雑な対応をされたり、スキル重視の派遣社員なのだからできて当然だという態度を取られたりすることも少なくありません。
よほどコミュニケーション能力が高くないと、ストレスを溜めかねないのです。
デメリット2:業界によっては市場価値が下がる可能性がある
特に常に最先端の技術に触れておく必要のある医療業界やIT業界などは、その傾向が強いです。
20代から一貫したキャリアを築いて派遣社員に転向する場合を除き、ブランクや年齢がネックになることもあると覚悟しておきましょう。
デメリット3:短期間の契約でしか働けない
3年単位で職場が変わるため、3年後に自分が継続して仕事にありつけているかが分かりません。
優れた技術やノウハウを持っていなければ年齢と共に派遣先は見つかりづらくなっていきますから、50代になって慌てる可能性が出てくるのです。
40代で派遣社員を選んだみんなの理由を紹介
- 「一定の収入がほしいから」
- 「30代から派遣社員をやっているので」
- 「異業種もしくは異職種にチャレンジしてみたいから」
- 「正社員になれなかったから」
40代で派遣社員になる人は、派遣社員のメリットに惹かれていることが分かります。
たとえば派遣社員はすぐに一定の収入を得られます。
派遣社員は、資格を取ったり長く就職活動したりすることなく仕事に就け、比較的時給が高いのが特徴です。今この瞬間家計が厳しい人にとって、ありがたい働き方になるでしょう。
また異業種もしくは異職種にチャレンジしたくて派遣社員になる人もいます。
派遣社員は複数の会社を転々とすることが前提の働き方ですから、その分多くの仕事に触れられます。
ずっと同じ仕事をしてきて飽きてしまった人や、新しいキャリア形成に向けて動きたい人は、派遣社員の道を歩んでよいでしょう。
なかには、正社員を希望していたのになかなか内定が出ず、仕方なく派遣社員になることもあるでしょう。
一見仕事へのモチベーションが下がってしまいそうな就業理由ではありますが、働いてからやりがいを見いだせれば、思っていた以上の適正が発揮できるかもしれません。
40代派遣社員は厳しい・仕事がないは本当?派遣会社の本音と現状
ここからは、40代派遣社員に関するリアルな本音をみていきましょう。
「40代派遣社員は仕事がない」という声の検証もおこないます。
40代に対する派遣会社・派遣先の考え
40代でも、スキル・経験・働きぶり・人柄に優れていれば採用を躊躇われることはありません。
むしろ20代30代のうちに積み上げてきたキャリアを活かし、プライベートと無理なく両立させるために派遣社員を選択する40代も多いため、企業側からも一定の需要があるのです。
特に、正社員を抱えるほど予算のない企業や、スキル重視で即戦力を探している企業からは、40代派遣社員のニーズが高まります。
年齢や雇用形態に囚われすぎる必要はありません。
40代派遣社員のリアルな声
実際に40代で派遣社員をした人からは、
「仕事が選び放題というわけではないが、ピンポイントに需要がある」
「専門的なスキルを持っていれば、むしろかなり高い待遇で雇ってもらいやすい」
という声が寄せられています。
正社員ではなく派遣社員、20代ではなく40代を希望する企業は、即戦力となる力を求めています。
自分なりの得意分野を持っている人は派遣社員でも活躍しやすく、企業からの要望も高いのです。
反対に、ブランクが長すぎたり職歴がほとんどなかったりする人は、採用されにくいという声もあります。
そのような場合は無理に高い待遇を求めず、まずは経験を積む意味で派遣社員にチャレンジしていくのがよいでしょう。
40代女性派遣社員は市場価値が高まっている
近年、特に40代の女性派遣社員の市場価値が高まっています。
なぜなら、子どもが保育園や小学校に通い始めたことをきっかけに再就職し、20代の頃の経験を活かして戦力になってくれる人が多いからです。
特に専門スキルがある人は高時給の派遣社員を選ぶ確率が高く、企業が期待している「即戦力」に当てはまるのです。
ただし40代は業界によっては仕事がない
一方、40代派遣社員のニーズが少ない業界も存在します。
体力が重視される肉体労働や、夜勤など変則的な勤務のある業界では、若い人の方が重宝されます。
40代はワークライフバランスを重視する家族持ちが増えるため変則的な勤務に対するニーズが少なく、また体力の面で20代30代より劣ってしまうことが多いです。
そのため、デスクワークなどの仕事が中心になっているのです。
気になる方は、どんな求人があるのか一度チェックしてみるのもよいでしょう。
40代派遣社員が仕事を紹介してもらうためには
次に、40代が派遣社員として仕事を紹介してもらうために欠かせない項目をお伝えします。
採用後のミスマッチが少なくなるよう、事前に準備しておきましょう。
40代の派遣会社の選び方
まず40代に強い派遣会社や、40代の紹介実績が多い派遣会社を探しましょう。
企業に対して即戦力人材をアピールしている派遣会社であれば、40代の採用が多い傾向にあります。
また、複数の派遣会社に登録し、選択肢の分母を増やすのも効果的です。
仕事を紹介してもらうために
登録後は、自分のスキルや経験を分かりやすく伝えられるよう、リストアップしておきましょう。
派遣会社の担当者が仕事を探す際にも、派遣先企業にアピールする際にも役立ちます。
また、希望する就労条件を緩和しておくのもポイントです。
勤務地・時給・会社規模・福利厚生・労働時間・業種や職種・男女比・年層層など、妥協できるところは妥協し、無理に仕事の幅を狭めすぎないのが鉄則です。
40代派遣社員の平均時給やおすすめの未経験OKのお仕事紹介
40代派遣社員をする上で平均時給を紹介。
また40代未経験でもOKのおすすめのお仕事を紹介します。
実際に採用が決まった後のことをイメージしながら、ご覧になってください。
40代派遣社員の時給・給料の平均
40代派遣社員の時給は、1,500~2,500円程度です。年収に換算すると、約300~400万円程度といわれています。
時給は地域・学歴・職歴・スキルの相場によって変動しますので、目安の1つとして覚えておきましょう。
またエンジニア・プログラマー・看護師・デザイナーなど専門性の高い仕事であればあるほど、時給が高くなる傾向にあります。
40代・未経験OKの派遣のお仕事
未経験でも40代から派遣社員になりやすいのは、販売・フード・営業・事務などの仕事です。
アパレルの販売や飲食店などのフード業界は、人の入れ替わりが激しいため派遣社員を積極採用しています。
また営業など人生経験やコミュニケーション能力が求められる業界も、40代派遣社員へのニーズが高いのです。
事務は未経験歓迎求人が多いものの、一方で激戦になる可能性がある業界です。パソコンスキルや電話の受発信に対する自信をうまくアピールしながら面接を乗り切りましょう。
40代・高時給を狙う方におすすめの派遣のお仕事
40代で高時給を狙いたい場合、介護や営業に就くのがおすすめです。
介護業界は人手不足に悩むことが多く、未経験でスタートする時の時給は相場通りでも、経験年数や資格取得と共にどんどん待遇が上がります。
少しずつキャリアアップしている実感も得られますから、チャレンジする価値のある業界だといえるでしょう。
また、営業などインセンティブのある仕事を狙うのもよいでしょう。
時給とは別に賞与が出たり成果手当がついたりする可能性がありますので、インセンティブのある会社を優先するのも効果的です。
事務希望の派遣社員が持っていると有利な資格
- MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)
- 日商PC2級
- 日商簿記2級
- 秘書検定準1級
事務職が持っていると有利な資格は、上記の4点です。
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)や日商PCは、基本的なパソコン操作や文書作成ソフトの扱いに長けていることを示せます。
日商簿記は経理部や財務部に就くときに特に有利であり、お金の管理をする上で役立ちます。
秘書検定は、基本的なビジネスマナーを網羅し、人をサポートすることに特化した資格であるため、表に立つことの少ない派遣社員に特に向いている資格です。
参考:派遣社員とパート・正社員の違い
派遣社員・パート・正社員の違いを解説します。
メリットやデメリットだけでなく、雇用形態ごとの違いを知っておけば職業選択の助けになるでしょう。
派遣のしくみ
派遣社員は、基本的に時給で給与を支給されます。
そのため、働いた時間に応じて正確に給与が支給される、分かりやすい給与体系が特徴です。また、労働者派遣法で1つの会社に3年以上在籍できないと定められているため、長くても3年で次の会社に移らなくてはいけません。
この3年ルールに不安が強い人は、満期後に直接雇用することが前提の「紹介予定派遣」や、派遣会社に正社員として登用してもらう「無期雇用派遣」を目指すのがよいでしょう。
パートと派遣社員はどっちがいい?
パートも、時給制であるという点では派遣社員と変わりはありません。
しかし、パートの雇用主は各企業であるのに対し、派遣社員の雇用主は派遣会社です。
1つの会社に腰を据えて長期間働きたいならパートを、職場を転々としながらいろいろな経験をしたいなら派遣会社を選択するのがよいでしょう。
パートと派遣会社は時給の相場が異なるケースもありますから、応募前に給与を確認しておくのが鉄則です。
派遣社員は正社員を目指すべき?
正社員は、企業に直接雇用され、月給制で給与を支給される雇用形態です。
会社の根幹を支えるコア人材であり、責任の高い仕事を任されることも多いでしょう。
昇進・昇給や仕事へのやりがいを期待するなら正社員を、出世にあまり興味がなく仕事内容そのものへの関心が高い場合は派遣会社を選択するのがおすすめです。
ただし、生涯年収は正社員の方が高いとされています。
派遣社員にこだわる明確な理由がない場合は、正社員就職を目指しておいた方がよさそうです。
40代派遣社員に関するよくある質問
40代派遣社員に関するよくある質問をまとめています。40代派遣社員について疑問や質問があるかたはぜひご覧になってください。
40代派遣社員について まとめ
40代でも、派遣社員として活躍している人はたくさんいます。
専門スキルや社会人経験が長い人は、経験を活かしつつワークライフバランスも重視した働き方を叶えやすい方法だといえるでしょう。
未経験やブランクのある人も、業界や職種を選べば十分採用の可能性はあります。
派遣社員になるメリットやデメリットを総合的に考えながら、自分に合った仕事が見つかるよう、いくつかの派遣会社をチェックしてみましょう!
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